自然の道2023-10-05T13:16:52+09:00INNER LIFESTYLE DESIGN
〜ナチュラルに生きる方法論序説JUGEMときたま映画日記●大失敗を含む3日間の撮影、終了しましたhttp://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2922023-10-05T12:07:00+09:002023-10-05T03:07:00Z2023-10-05T03:07:00Zまず大失敗の話から。
時間の読みが甘かった。全然足りない。
結果、2つのシーンの撮影がこぼれました。
なぜ読みが甘かったかというと、前回のロケが野外だったからです。
野外には照明という要素がない。
あってもレフ板その他くらい。
でも全然使わなかった。
...村松恒平映画撮影
時間の読みが甘かった。全然足りない。
結果、2つのシーンの撮影がこぼれました。
なぜ読みが甘かったかというと、前回のロケが野外だったからです。
野外には照明という要素がない。
あってもレフ板その他くらい。
でも全然使わなかった。
今回の室内撮影では、照明が6割7割以上の要素を占めるのです。
倍以上の時間が掛かりました。
室内でもピカピカに明るい室内とかであれば、ある程度安定した照明でいいでしょうけれども、暗い部屋の設定が多いのです。
暗いと映像の画質が落ちるそうで、そういう面の配慮をしなければなりません。
人物の配置やアングルが変わるたびに照明の設定をしなおさなくてはなりません。
ロケ場所も決して広くないので、見切れないようにアングルを撮ろうとすると、かなり限られてきます。
その中で試行錯誤していると、どんどん時間がかかる。
そういうことを撮影始めてから知るという(笑)、プロに笑われるようなネタです。
今回のスタッフ、映画撮影のプロいません!(役者さんと音楽にはプロがいます)。
全員手探りであります。
それでグレードが低いかというと、そうも言えない。
自己評価では、30点から40点のラフな映像もあるかもしれませんが、120点の映像もある、という感じ。
プロは合格ラインが80点だとすると、安定してそれを出しますが、たぶんそういう発想やルーティンでは撮れない映像を苦し紛れに撮っているはずです。
撮影が長引くと何が辛いかといって、何時に終わるか見えなくなることです。
2時間で終わる予定のシーンが4時間かかっても終わっていない、ということになると、「あと2シーン終わるのいつだ?」と考えてもわからない。
前回の記事の楽観ぶりと大違いです。
映画撮影の現場ではこういうことは当たり前で、プロが集まっていても予定通りいかないことが多々あるでしょう。
それで簡単に「早朝から夜中まで」ということになります。
僕は7時8時には終わって、みんなでいっぱいやる気でいるから(プロもいませんが、酒の嫌いなメンバーもいません)、長引くと「あー、あー、あー」と心の中で嘆くのです。
態度にも十分に現れているらしいです。
撮影は長引き、いくつかのシーンはこぼれましたが、それでも3日間、しっかり飲み会はあったのです!
撮影についてはいくらでも書くことがありますが、これくらいにしましょう。
次の撮影の準備に心を移さなくてはなりません。
]]>●ときたま映画日記 / 撮影準備http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2912023-10-05T12:05:39+09:002023-10-05T03:05:39Z2023-10-05T03:05:39Z来週末に第2期の撮影がある。
この映画はロケ地ごとにほぼ3期に分かれていて、その間に2ヶ月程度のインターバルをとってある。
最初から狙って台本を書いたわけではないが、3期に分かれることで考え事や準備をする期間がそれぞれ確保されてよかった。
もし全部団子で撮...村松恒平映画撮影
この映画はロケ地ごとにほぼ3期に分かれていて、その間に2ヶ月程度のインターバルをとってある。
最初から狙って台本を書いたわけではないが、3期に分かれることで考え事や準備をする期間がそれぞれ確保されてよかった。
もし全部団子で撮影となったら、頭の中も外も大混乱になっただろう。
本日は第2期の撮影のための考え事に、星野珈琲で2時間ほどお高い珈琲を飲みながら過ごしました。
台本とノートを広げて、あれこれメモして、メッセージ3本。
映画は細かい準備や連絡の集積といえる面がある。
細かい詰めをしていないと現場で考えることが多くなって、時間が取られ、リズムが
悪くなる。
細かいことをきちんと詰めて考えておく。
そうしておいても、現場で考えることはたくさんある。
だからなるべく前倒しで考え、現場を軽くしておく。
頭の中のモヤモヤをあれこれメモして整理すると、気持ちがすっきりする。
そのあと、100円ショップで必要なものを買う。
作らないと行けないものが2.3ある。
すませてしまおう。
ときたま映画日記●撮影初日
第2期の撮影の初日です。
今日から3日間撮影。
映画の撮影というと、早朝から夜中までというイメージがあるかもしれません。
僕らの映画はあれこれの事情でそこまで詰め込む必要がありません。
昼くらいから浅い夜までの予定です。
そのあとたぶん飲む(笑)。
わくわします。
あれこれ衣装や小道具、買ったり作ったり試したり、整えてきました。
いろいろ工夫しがいがあって楽しいものです。
たぶん見る人も楽しめるのではないかな。
撮ってみないとわかりませんが、ぼくらの映画はたぶん2時間を超えます。
意外に本格的だと驚かれます。
しかし、商業的には2時間はあまりいいことではなくて、1時間半に詰めるのがいわば職人的なあり方です。
しかし、商業映画でもなく、職人でもないので、仕方ありません。
台本などで詰められるところは詰めたのですが、骨格の部分を切るわけにはいきません。
で、今回の撮影が終われば、撮影半分くらい終わったことになるかな。
第1期は、僕は監督業でしたが、今回は出演もあります。
セリフは7割くらいしか入っていない(笑)。
監督として準備とやることがあるので仕方ない、ということにします。
緊張は目に見えるものはあまりないです。
うまくやらなきゃ、というのがあまりないからです。
うまいの反対には下手があるけど、うまさを目指さなければ、うまいも下手もない世界で
できるでしょう。
いちばん怖いのは忘れ物です。
あるべきものがないと最悪撮影ができません。
ごまかせるものと、そうでないものがあります。
まあ、たぶん大丈夫でしょう!
]]>陰謀論基礎●小説DS(ディープステーツ)http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2902023-09-07T15:46:44+09:002023-09-07T06:46:44Z2023-09-07T06:46:44Z陰謀論基礎●小説DS(ディープステーツ)
陰謀論は100パーセント近く信じてしまう人と、100パーセント否定する人が多いような気がする。そこにどのような心理的な背景があるかは興味深いがここではおく。
僕は中間的な立場である。
わりと陰謀論はチェックする。
...村松恒平
陰謀論は100パーセント近く信じてしまう人と、100パーセント否定する人が多いような気がする。そこにどのような心理的な背景があるかは興味深いがここではおく。
僕は中間的な立場である。
わりと陰謀論はチェックする。
しかし、マニアックではない。
わからないから陰謀なのである。
キリがないし、自分が「突き止めた!」と思っても、それで人を説得できるわけでもなし。
世界が変わるわけでもない。
*
陰謀論の中でも、DSという言葉はあまり好きではない。
wikiによればディープステーツとは、
「闇の政府、地底政府とは、アメリカ合衆国の連邦政府・金融機関・産業界の関係者が秘密のネットワークを組織しており、選挙で選ばれた正当な米国政府と一緒に、あるいはその内部で権力を行使する隠れた政府として機能しているとする陰謀論である」
ということである。
陰謀論者の何割か、あるいはこの言葉を聞いた人の大部分は、この言葉で非常に固定的な意志決定のための組織を思い浮かべるのではないかと思う。
もともと「Q」の用語だろうか。
DSは陰謀がなんでも入る万能の箱のように使われる。
つまり、007で言えばスペクターのような意志統一された機関が全世界で陰謀を巡らせているように想像が行く。
それは荒唐無稽のように思われても仕方ない。
だから、あまり好きではない。
しかし、僕は「DS的な存在」がないとは思っていない。
たとえば、「岸田は財務省の言いなりだ」というとき、すでに選挙によって選ばれた政府を超えた意志がそこに存在する。
その他、財界や宗教界などさまざまな圧力があるだろう。
そのエネルギーは個々の思惑のベクトルの統合されたものに過ぎない。
それをDSという言葉で一つの意志としてくくるのはどうであろうか。
しかし、彼らのおよその利害は一致しているようにも見えるのだ。
金持ち喧嘩せず。
およその落とし所は共有しているのだろう。
日本には日米合同委員会というものがある。
これは日本の進路を決める。
政府を超えた影の決定機関であるから、日本のDSといって過言ではない。
だから、アメリカ、あるいは全世界におよそDS的存在はある。
しかし、それはスペクターのような固定した機関ではない、というのが僕の見解だ。
固定的なDSのイメージが一部の陰謀論者を暴走させ、また陰謀論など頭からバカにする連中を生んでいるのではないか。
ここで一つの可能な、それほど非現実的でないDS像を提示してみることを思いついた。
それはアメーバのような形の定かでないメカニズムである。
本家アメリカのDSであるが、僕はこれはたいへんサロン的なものではないかと想像している。
サロン的といっても、「なんのこっちゃ?」と、人々の想像は及ばないだろうと思う。
だったら、これを小説、一編の戯作にしてよいかなと考えた。
考えたらその世界が動き出して止まらなくなった。
こういうときは書いてしまうに限る。
書いていてわかったこと。
彼らは「陰謀」を企んではいない。
「陰謀」などない。
ただ彼らの事業を、ゲームを、そのルールに従って進めているだけだ。
それは彼らのレベルでは「陰謀」ではない。
いくつかのグループ、社会的地位や財産の階層があって、そのグループや階層ごとに薄いベールがかかっている。
どんなに薄いベールでも10枚も重なれば中を覗き見ることはできなくなる。
結果的に隠されるので、下から見上げれて透かしみようとすれば、それは陰謀なのである。
我々はいつも「世界的な陰謀を企む組織」をいわば「下から見上げている」。
これはDS側から「下を見下ろした」ときの眺めを体験できる小説である。
そして、上に書いたようにDSがスペクターのような組織でなくても存在しうる、という感覚を持ってもらうための小説である。
かなり漫画チックに描いているが、これに類することは実際にあると思う。
では、はじめよう。
*******
……。
たとえば、ニューヨーク時間の日曜朝8時。
アメリカを中心に選ばれた超大金持ち、実力者たちのTV電話ミーティングが始まる。
ZOOMミーティングのようなものだが、かつてのアメリカ、ソ連の間のホットラインのようなもので、決して外部からハッキングできないラインが特設されている。
ここで話されることが外に漏れることはない。
そこは治外法権、司法、立法、警察、軍などの掣肘を超越した世界なのだ。
誰かが自分の関わる殺人や小児性愛その他の世間で悪徳、また犯罪とされることについて語っても、メンバーは「ふーん」以上の反応はしない。
「人を殺してはいけない」などは彼らに言わせれば奴隷道徳に属する。
このメンバーたちは、どこかで奴隷道徳を超越する経験を経ている。
彼らの資産が膨れ上がっていく過程で自然に獲得されたものものである。
しかし、それだけではない。
メンバーは彼らに匹敵しようとする力のある存在、「正しい資質」を備えた者をつねにチェックしている。
一度見出されると、彼はメンバーの候補となる。
パーティ、会合などの会話を通じて資質がさらにチェックされる。
メンバーによる誘導、指導によっていくつかの経験をし、最終的に彼らは奴隷道徳を超越する。
奴隷道徳から抜け出せない者たちは、メンバーとして不適とされた。
メンバーになる直前に彼らが経験することは一種の通過儀礼なのである。
「汝の欲することをなせ」
自らの意志や欲望を満たさないこと。
これが彼らの最後の悪徳になる。
道徳律が階層によって違うのはむしろ当然ではないか?
貧しい者はジャンクフードの新製品に飛びつき群がる。
我々はトップクラスのシェフを高額の給料で雇い、健康と美食を追求する。
それぞれの階層にふさわしい楽しみがある。
もちろん、メンバーになっても旧道徳の尻尾を失いきれない者もいる。
そういう者たちは発言が少ない。
メンバーのふるまいに無意識の反感を表してしまって、メンバーから外されたり、仲間外れにされたら困る。
それは「転落」を意味する。
メンバーの内部には最上級の「情報」と「世界観」がある。
それは純粋な「金」のように精錬されたものだ。
それを錬金術の実現と呼ぶ者もいる。
道徳律と同様に情報にも階層がある。
この「金」の情報に慣れてしまうと、その下の「銀」の情報(ときには銅や鉄クズの混じった〕の世界は耐えがたい。
「金」の情報が具体的に投資で莫大な富を産むからだけではない。
それは山頂からの眺めなのだ。
八合目からでは決して望めない絶景なのである。
だから、メンバーは誰もが目に見えないメンバーの道徳に従っている。
彼らの犯罪や悪徳をリークするなど、考えられもしない。
リークしたところで陰謀説と笑われるだけだ。
その対価として彼らは転落し、命さえ奪われかねない。
むしろ、メンバーとしての中核に近づくには進んで悪徳の共犯になって見せなければ信用を得ることはできなかった。
チンピラの仲間になるときに、最初に言われるがままに万引きや強盗などをして度胸を見せないといけないのと相似形である。
フリーメーソンやイリュミナティのような明確な位階や儀式はない。
完全に自由な雰囲気だ。
ただ中核メンバーに近づいて信用を得るほど、自然に情報の質も高く濃くなるのではないかと新入メンバーは感じていた。
悪徳に手を染めるといっても、一部の快楽殺人を除いては、彼らが直接手を下すことはない。
むしろ、彼らの意志はいくつもの企業や組織を経由して闇の中につながっていく。
その支払いも全く関係のない商取引の中で精算された。
万が一にも彼らと犯罪が直接結びつくことはない。
仮に誰かがよほどのヘマをしても検察・警察・マスコミは彼らの「磁場」によって歪んでいるので違う結論に導かれる。
、
良心の痛みというものが最初から欠けているメンバー、「向上」することによってそれを失ったメンバーは株の売買と同様にほんの指先の動きで何人かの命を奪うことすらできた。
彼らの基本的な共通認識は「人類は多すぎる」である。
あるとき、「地球上に人類は何人くらいが適正なのか」というテーマが話題に上がったことがある。
彼らはそれぞれが自らのラボ、シンクタンクにこのテーマを持ち帰り、最新AIによってそれぞれに結論を出した。
どこでも現状の人口を肯定する結論は出なかった。結論の多くは現在の人口の半分以下であり、10分の1でいい、という研究もあった。
人口を半分にするといって、現に生きている人間をどうするのか? という問題は不問にして最適人数を出せばそのようになる。
人数を最適化すれば、地球温暖化や食料問題も簡単に解決する。
まさにソリューションという言葉にふさわしい解決である。
そのときから人類を削減するのは、彼らの共通の善となった。
メンバーは40人以上いる。
自家用ジェットでランチに行くようなセレブたちは(日本のように自家用ジェットを持たない者がセレブと呼ばれることはない)、もともと貴族的な選良意識を多かれ少なかれ持っている。
しかし、メンバーはそれ以上の選良意識のエッセンスを共有していたし、さらに求めていた。
メンバーの存在は基本的に秘密厳守だが、セレブたちの社会は薄々その存在を知っている。
そして誰がメンバーかについても「当たらずとも遠からず」の憶測を持っていた。
メンバーは羨望の対象である。
たいへんな名誉と言えた。
彼らは選ばれた者の中の選ばれた者である。
そこから外されることをメンバーは恐れている。
他にもセレブたちのつながりやグループはあったが、彼らほど強力でも秘密でもない。
遊びや趣味を共有するグループが多かった。
また〈メンバー〉は強い目的意識を持った集団だと思われていた。
メンバーは毎回ミーティングに顔を出すとは限らない。
参加が義務でもない。
イーロンなどは、最初一回顔をだしたきりで二度と来ない。
「自分が中心ではないミーティングなど数分も耐えられない!」ということらしい。
メンバーは多かれ少なかれそういうタイプだが、イーロンは極端だ。
そのように籍があるだけでほとんど参加しないメンバーと、常連、その中間のようなメンバーがいて、毎回10人ほどが顔を出す。
今日はビルが参加するというので、20人近くが参加していた。
ビルは月に一度は参加する。
参加するときはあらかじめ予告するのが彼のやり方だ。
朝食を食っている者もいれば、薄着の若い女房?の尻を撫でていちゃつく者、ワークアウトする者、他のパソコンと向かい合いながらときどき反応する者と、それぞれが遠慮がない。ふだんから人に配慮するという習慣がないからだ。思い思いの姿である。
軽くおはようの挨拶が済むと早速会話が始まる。
ビルをはじめ「時間を無駄にしたくない」というメンバーは多い。
ゆっくり挨拶をしたいメンバーは裏でチャットを始める。
小児性愛者のグループなどは、このときチャットで盛んに情報交換をする。
この情報交換のほうが大切なメンバーもいる。
小児性愛には長い歴史がある。
倫理観を超越した者たちは体験することに何の躊躇もない。
体験しない者、体験したけれども、「もうけっこう」だという者、他のセックスよりも痛烈に快感を感じ、それにハマる者がでてきた。
いちばん後者がグループを形成していた。
あらゆるセックスは金で買える。
だからグループを作る必要はない。
小児性愛だけは合法の範囲を逸脱している。
それゆえに同好の士が集まり、情報交換しあう。
金さえあれば、需要に対して供給する仕組みは十分にできていた。
「何か面白いニュースはあるかい?」誰かが始める。
「CIA方面から聞いた。D国でそろそろクーデターが起きる。やっと工作が実るようだ」
「いつ?」
「3か月から半年後の予定」
「あ、それ俺も聞いた」
「大きな戦争になる?」
「いいや。すぐ収まるだろう」
「となると、どこに投資すればいい? 穀物か?」
「うちのラボですでにシミュレーションしているからあとで全員にデータを送る。いつものように連動しようじゃないか。動かす金はデカいほうがいい」
戦争は彼らの中で主要な話題の一つである。
『よく管理された戦争』、これが彼らの合言葉である。
万が一にも本格的な核戦争は困る。
制御できない世界大戦になるのも困る。
戦争は何より企画と根回しである。
それから準備、実行。
CIAは広告代理店のように戦争の企画を持ってくる。
彼らはつねに下ごしらえをして、戦争の火種を絶やさないようにする。
彼らは平和になれば用済みになる。
巨大産業である軍需産業も同様である。
メンバーのほとんどは軍需産業かその関連の株や会社を持っている。
軍需は隠れた世界を動かす巨大なエンジンである。
したがって武器が消費され、需要が喚起されること自体が喜ばしい。
というより絶えない戦乱は必要なマーケティングであった。
戦争には、政治、軍事の背後に経済がある。
これらのコンビネーションが最近格段によくなっているのは、メンバーの米軍に対する影響力が強まっているためだ。
軍隊は閉鎖的な組織だが、ブッシュ時代、9.11の成功前後から経済界との結びつきが強くなった。
高位の軍人には引退後の顧問のような役職に高額のオファーがある。
お堅い軍人にとっても蓄財のチャンスは見逃せなかった。
見返りを用意して周到に準備すれば、経済界の要請でそれなりの規模の軍事作戦を起こすことができるようになった。
CIAは潤滑油のようなものだ。
もともと軍隊はミッションを求めている。
そこに善悪の判断はない。
あとは、大義名分を作り出すことだ。
それは主にCIAが演出し、お膳立てする。
戦争の主導は必ずしもメンバーではない。
誰かが決断して命令するというより、戦争という巨大な目に見えない機械(メカニズム)があって、それ自身が生命を持っているかのように有機的に動いていく。
人が動き、金が動き、政治が動き、軍が動き、いつか機が熟していく。
メンバーはその動きに乗り、ときにはいくつかの仕組みや演出プランを考えることがある。
彼らの主導でなくても戦争の情報は遅くとも数ヶ月前にはメンバーに入ってくる。
彼らはもはや自分の事業を大まかにしか把握していないが、戦争のときだけは、たいへん鷹揚に少しばかり「資産の移動」を行う。
下がりそうなものから金を引きあげ、上がりそうなものに移動する。
メンバーが金を動かせば、そのこと自体が市場の波を作り出す。
しかし、それを利用して相場を作りはしない。
彼らは戦争の情報のタイミングで少しだけ金を動かす。
戦争は激動である。
それを予知できる。
そして彼らがそれぞれに持つシンクタンクは、その影響を俯瞰的に分析することに長けている。
それだけでいつの間にか金は膨れ上がる。
メンバーはそのことに慣れきっている。
だからメンバーはやめられない。
もうすでに何回生まれ変わって湯水のように使っても使いきれないほどの金はある。
しかし、財産は減るよりも増えるほうがいいだろう?
戦争を金にするのはロスチャイルド以来の伝統である。
その精神とノウハウは今につながっていた。
どこまで財産は増え続けるのか。
彼らが金を世界から吸い上げ続けるとどうなるのか?
日本円にして何十兆という彼らの資産は、あちこちに配置され日々膨れ上がっている。
いったいいくら持っているのか。それすら彼らにもぼんやりとしかわからない。
湯水のごとく金をばら撒いても、爪の垢ほどしか減らない。
うなるような金は快楽や快適の追求だけではとても使いきれない。
慈善はよくできた儀式である。
端金を払って節税にもなるし、名声も上がる。
世界には善意があると《羊たち》は信じることができる。
しかし、メンバーに本気で《羊たち》の幸せや福祉を考える者はいない。
彼らの中で「人々」という言葉はいつしかしっくりこなくなっていた。
誰かが一度冗談で《羊たち》と呼んだらそれが定着した。
それは犠牲の羊であり、導いてやらねばウロウロと自分の方向も決められない愚か者の群れであった。
《羊たち》は〈世界の本質〉も知らず、目の前の幸福や不幸に没頭していた。
メンバーはそれが自分と同じ人間とは見ていない。
羊は羊の世界で一喜一憂していればいい。
〈世界の本質〉が何か、彼らにも見えているわけではない。
しかし、彼らは世界でいちばん高度で影響力のあるゲームに参加しているというプライドがある。
メンバーになるまでは、ありあまる富を持て余すような気持ちもあった。
しかし、メンバーになると、まだまだゲームの途中に過ぎないと感じることができる。
自分たちは世界を見下ろし、把握し、偉大な目的に向かっている。
ゲームが終盤を迎えれば目的もはっきりしてくるだろう。
それまではメンバーはただ同調してコマを進めていけばいい。
〈世界の本質〉が何かは知らないが、それを最初に知り、眺め渡すことができるのは自分たちだ。
メンバーは同調的なメンバーとアクティブなメンバーに分かれる。
ビルや少数のアクティブなメンバーは次々に新しいイベントや企画を考える。
それはエキサイティングだ。
地球と人類の方向を自分たちが作り出していると思えるものだ。
「マウイはやり過ぎじゃないのか?」
「あれはうまくいった」
「やり過ぎなんてことはもうこの世にありゃしないさ」
「あのやり方は他でもできるんじゃないか?」
「ブラジルの貧民街とかどうだ?」
「同じやり方が通用するだろう。すでにみんな考えているよ。あれこれ現在進行形だ。現在準備中の計画もあるから、リポートを送っておく」
「台湾はどうだ?」
「習近平はなかなか挑発に乗らないようだ」
「奴は毛沢東主義だろう」
「毛沢東は『1の敵に10であたれ』というタイプだ。内弁慶で、いわば弱い者いじめが得意なのだ。国内の少数民族は弾圧するが、我々を敵に回すのは、得策ではないと見ている」
「後継はどうだ?」
「みんな小粒だ。戦争を起こすなら習近平のほうがまだ簡単かもしれない。まあ、ぼちぼち煽っていけばいいだろう」
「しばらく戦争はウクライナでいいだろう」
ウクライナは、CIAが8年がかりで整えた自慢の企画だ。
誰もが潤っていた。
ビルなどは、
「自分の身を削るようにして戦争しているプーチンは哀れな愚か者だ」と言った。
我々は戦争のたびに肥え太るのだ。
二度とベトナムのような利益のない戦争はやらない。
もちろん戦争であるからには、損耗しているもの人命を含めてたくさんあるだろう。
しかし、それらは彼らには無縁で関心がなかった。
なにしろ、人口は少ないほどいい。
戦争で損耗していくのは歓迎だった。
戦争に伴う貧困や混乱も、彼らの目的を損ねるものではなかった。
貧困は問題ない。
やがて世界は一握りの持つ者と、貧しい者にくっきりと分かれていくだろう。
戦争の混乱はいくらでも安い労働力を生み出す。
仮に餓死するような者が出れば、それはまた彼らの目的に適う。
人口の削減はなるべく自然な変化として行われていくのが望ましかった。
貧困なものたちは目の前の現実で手一杯で、正確で十分な情報もなく混乱していた。
万が一にも反乱を起こすようなことはない。
強力なリーダーが現れれば別だが、リーダーが現れればそのときに懐柔してしまえばいい。
弱みのない者も欲のない者もいなかった。
弱みも欲もない聖者のようなものが現れたら、潰してしまえばよかった。
要するに貧困な者が増えることは、必然であり、メンバーにとってもどちらかと言われれば好都合だった。
戦争の話がひと段落すると、食糧の企画の話になった。
「僕のほうでは牛の遺伝子と豆をかけあわせて、牛の味のする豆を作った。味はまあまあだが、ハンバーガーのパティくらいには使える」
「うちの研究はもっとすごいぞ。前にも言ったかな? 『自己増殖する肉』が完成した。工場で水と光、栄養を与えれば、どんどん分裂して大きくなる。世話がいらない。完全に自動化できる」
「それはすごい」
「遺伝子組み換え食品は将来、従来の30倍以上の生産効率を達成するだろうと考えている」
「もう実用化できるのか?」
「もう可能だが、遺伝子組み換え食品には《羊たち》にも若干の抵抗がある。これを慣らしておく必要がある。それから旧来型の畜産業を処分する必要もある。……いまは、この肉を腐りにくくする研究をしている。輸送費と保管費の大幅なコストダウンになるのでね」
「俺はそんなものは食いたくないな」
「我々は別さ。こう見えても私はナチュラリストだ。私には各地に原種の植物の広大な有機農園がある。また放し飼いの牧場もね。みんなも用意しておいたらいい。もちろんジェット機でランチにきたら、いくらでも御馳走する」
彼らの多くは核戦争にも耐えられる広大なシェルターを準備していた。
シェルターで退屈せずに快適に暮らす環境を作るには莫大な金がかかる。
それは彼らが求めている間違いなく価値のある金の使い道であった。
また世界のさまざまな汚染から免れる場所も世界中に確保してあった。
これはひどく難しいことになりつつあったが、小さな国ほどの土地を買えば、その中を比較的清浄に保つことはできた。
そのような準備こそ、工夫のしがい、金の使いがいがあった。
メンバーに環境汚染を心配する者もいたが、それは口に出しにくかった。
全体にそのことを気にする雰囲気はなかった。
彼らが動けばそれなりに効果が上がるだろうが、他の事業家たちは環境を汚染し続けるだろう。
なぜ我々が損をしてその尻拭いをしなければならないのか?
メンバーが「善玉」になるのは御免だった。
それに人類を削減していけば最大の環境浄化になった。
人類が半分になれば使うエネルギーも半分、生産物も半分、ごみ、廃棄物も半分になる。
人類こそ最大の汚染源である。
人類を数分の1にしてから本格的な環境浄化に取り組むほうが資本効率がよかった。
そういうわけで環境が気になるメンバーはせいぜい環境団体や環境ビジネスに寄付や投資をしたが、人類を削減しない限り気休めでしかなかことを知っていた。
「食糧といえば日本がたいへん興味深い」
ビルが手元のノートパソコンから顔を上げて話に参加してきた。
ビルはネクタイこそしていないが、ジャケットを着ている。
ビルが一度話始めると、そのまま全部話は持って行ってしまうことが多い。
ビル「日本は放射能汚染水を垂れ流し始めた。中国は日本の水産物の禁輸措置を取った。これは漁業に壊滅的な打撃を与えるだろう。漁業も工場生産化を進めるべきだろう。
我々の食糧産業が発展しきる前に海の汚染が進んでしまうことは避けなければならないが、食糧の供給を一元化することは我々の目的に叶う。
日本政府は今、畜産農業漁業に圧力をかけて旧来産業を潰そうとしている。
食生活を変えていくのだ。
今回はコオロギを食べさせる、という企画を試しに米政府が日本に持っていったら、抵抗するどころか丸呑みにしてしまった。さすがに日本人にも虫を食う食習慣はほとんどない。しかし、勧められたものを食べないのは失礼だ、と彼らは考える。
信用ある大手の食品メーカーまでが、抵抗なくコオロギを扱うようになった。
彼らはじつによく教育されて礼儀正しい。
教育されることによって自分が何者かを見失う。本来の自分を失うのだ。
昔の日本の政治家は教育程度は低かったが、性格はゴツゴツしていて、アメとムチで動かさなければならなかったが、今やこちらが小指の先を動かすだけ、眉をぴくりとさせるだけで意を汲んでくれる」
「それはソンタクという美徳らしい」
「彼らはサッカーを観戦にいってスタジアムを掃除して帰るらしいじゃないか」
「ほんとか。考えられんな。掃除夫が失業してしまうぞ」
ビル「日本の教育こそ、すばらしい。無駄な個性を削ぎ落とす。彼らは理想的な《羊》を作り出す。自らを平均化しようとする。つねに平均値と比べて自分と他人を判断する。そして、自分たちと違う黒い羊は社会からいびり出してしまう。そうして粒を揃えてから改めて個性を出せ、という。たいへん計算しやすい導きやすい民族だよ」
どうやらビルは日本に彼なりの関心があってチェックしているらしい。
「計算しやすいといえば、《世界コンピュータ》はどうしたね?」
誰かが尋ねた。
《世界コンピュータ》は、世界の主要なできごとを予測するコンピュータである。
ビルは数年前からこれに注力していた。最高のスタッフを揃え、可能な限りの有用と思われるデータを蓄積し、最高機能のコンピュータを使って分析したが、結果は思わしくなかった。
ビルの苦戦にみんな面白半分の興味を持っていた。
ビル「一致率は、27パーセントから43パーセントに上がった。これには日本の将棋AIの考え方を取り入れた。3つの別々のシステムを作り、この予測を戦わせるのだ。この結果の相互分析によって一致率を70パーセント近くまではあげられるだろう。
しかし、このやり方は予想以上に金がかかる。金がいくらあっても足りないよ」
メンバーは、ビルの「金がいくらあっても足りない」という口癖にニヤニヤした。
足りないはずがないのは、メンバーはみんな知っている。
金が足りなくなるほどの使い道で、意義のあること、そしてさらに富を産むもの、それこそ彼らが求めているものでもあった。
ビルはこの口癖は歓迎されていた。
ビルはこれを口実に、しばしばメンバーに投資を求めた。
そして、ビルは自分のプロジェクトへの投資に関しては義理堅く、投資した以上のものを返してくれる。
金で返せないときは、情報やその他の形で。
ビルの影響で、メンバーは自分の持っている有望な事業、儲けが確実な事業についてメンバーの投資を募った。それが一つの挨拶、マナーとなっていた。
相互投資はメンバーにとって、お互いを理解することであり、交友や絆を作り出す機会だった。
そして多くの投資が実際に新たな利益を生んだ。
そして、彼らの利害はより一体化していった。
ビル「《世界コンピュータ》は、そもそも気候分析のモデルから始まっている。気候、自然もなかなか手に負えないが人間はもっと手に負えない。気候については近頃さまざまな人的干渉の方法が実用化されてきた。米軍の気象兵器のことだ。
人的な干渉を行って、その結果を観測するという手法を取ることによって予測精度は飛躍的にアップした」
「近頃では、その人的干渉をやり過ぎたせいで災害を呼んだり異常気象をもたらしているとも言われているぞ」
ビル「それはデマだ!」
ビルの気分は急に氷河期のように冷え切り、氷の刃で異論を断ち切った。
ビルの特質として感情はなだらかな曲線を描かない。
デジタルに断崖絶壁のように変化した。
一回氷点下の温度に下がってもすぐに元の温度を取り戻す。
ビル「とにかく。今は人間の行動を予測することのほうがはるかに難しい。態度のバラつきが多すぎる」
世界コンピュータは、気象、エネルギー、株価、為替など経済の動き、軍事、政治、工業、農業、水産業、畜産業などあらゆる産業の動きを網羅している。
情報の精緻化や日々のシステム改良に伴い、個々の予測精度は日々上がっているが、それらを複合させると予測精度は下がってしまう。
ビルの抱える優秀なスタッフたちも四苦八苦するところであった。
ビル「人間というやつはいまいましい」
計算できない動きをする人間たちほどビルの嫌いなものはなかった。
コンピュータで世界の完全なシミュレーションを作り出す。
そのためには、人間もデータ化されなければならなかった。
世界はコンピュータに似てくるべきだ。
計算できない人間たちはビルをイラつかせた。
マウイのロコなどは典型だ。
古臭いものにしがみついて、進歩を阻害する。
情報につながり、それに左右される者たちこそが新しい時代にふさわしい。
確固とした自分を持つ者、変わろうとしない者、周囲と違う判断をし行動する者、こういう者をふるいにかけて排除していくべきだ。
ビルは古いコンピュータを次々に陳腐化させて、新しいコンピュータを売ってきた。
それと同様に自らをアップデートしようとしない者たちは次第に居場所を失うように仕向けるのだ。
習近平の少数民族に対する迫害をビルは支持していた。
しかし、中国そのものは情報がいびつで少ない、という意味で処理しなければいけない対象だった。
何をするかわからない勢力はいらない。
中国、ロシア、イスラム圏は、少しずつその力を削いでいかなければならない。
キリスト教はアフリカをかつて「暗黒大陸」と呼んだ。
暗黒の世界をキリスト教と文明の力で教化し、光を入れて切り刻んだように世界はまだまだ暗黒だ。均質化させ、一元化する必要があった。
「貧乏人と病人、弱者は把握しやすい」
それがビルの考えである。
国、民族、個人を把握しやすくなるまで弱らせる。
それを推し進めなければならない。
利益を出しながら。
なぜなら利益は人と人、国と国とを最も簡単に結びつける。
win-winの形を作っていくだけで文明の方向は決まっていく。
ビル「もっとワクチンを打つんだ!」
ビルは唐突に自分の内なる言葉を口に出してしまった。
「コロナ騒動も頭打ちで、ワクチンの害毒も広まってしまった。そろそろ難しいのではないか」
ビル「日本などまだまだ買う気でいる。それに今度は……、少し致死性の高いウィルスを撒くことを考えている」
「おいおい、俺たちまで死んでしまったら元も子もないぞ」
ビル「いま、研究しているのはウィルスに時限装置をしかけることだ。1ヶ月半から2ヶ月で極端に弱毒化するウィルスができる。しかし、2ヶ月もあれば《羊たち》がパニックを起こすのに十分だろう。《羊たち》は、1,2年はワクチンに殺到する」
「俺たちは大丈夫なのか?」
ビル「特効薬がある。イベルメクチンだ。……それともみんなには僕の特性ワクチンを配ろうか?」
「ビル、それは遠慮しておく」
ビル「あはは。それは残念だ」
ビルは近頃では珍しく少年のような笑顔になり、愉快そうに笑った。
ビルが武漢ウィルスの発案をしたのは、コンピュータ・ウィルスからだったという。
ビルはコンピュータ・ウィルスにたいへん興味を持ち、全種類を収集している。
ウィルスとワクチン、それぞれの相関と進化が彼の好奇心を刺激した。
無限のイタチごっこ。
そして、マッチ・ポンプ・ビジネス!
しかし、彼の立場で本腰を入れてマッチ・ポンプ・ビジネスに参入するわけにも行かず、やがて彼は欲求不満となり、そのアナロジーで人のウィルスとワクチンの関係に興味を持った。
今でもコンピュータ・ウィルスにはインスパイアされ続けている、と彼は語る。
ビル「みんな健康に感心があるよね? 僕はいまDNA医療を研究している。DNA医療一般ではなく、僕個人のDNAを研究して、そこから最適な医療を導き出すんだ。いわばたった一人のための医学だ。世界の最前線の研究者、医者を引き抜いてきて、必要な機器をすべて備えてね。世界最高の医療施設だろうね。金がいくらあっても足りないんだ。みんなのDNAでもできるよ。少しばかり投資してもらえればね」
何人かがもぞもぞと身じろぎしたので、投資する気十分と見たビルは続けた。
ビル「これであと150年ほど生きられないかと思っている。100年くらいならメドがつくかもしれない。……といっても、人間の身体のことだからね。来月に死んでしまう可能性だってなくもないけれどもね」
メンバーはビルはあと150年生きるつもりでいるのか、と衝撃を受けていた!
快楽を思いのままにする大富豪にとって不老不死こそがテーマであった。
ビルはメンバーが衝撃を受けた部分を勘違いした。
ビル「僕が一ヶ月後に死んだからといって心配はいらない。僕はまたここに何事もなかったかのように現れるよ。というのは、僕は自分自身をかなりの精度でAI化したんだ。事業に5つの選択肢があるとして僕ならどれを選ぶか、というテストをしたんだ。このAIはすでに97%の一致率に至っている。さらにデータをインプットしているから日々僕自身に近づいている。映像も準備してあるから、君たちはきっと何も気づかないに違いない。一度テストしてみるかな?」
メンバーたちはしげしげとビルの映像を眺めなおした。果たしてこれが本物だと確信していいのか。幻を見ているような気分になった。
ビル「僕はこのAIに全事業を継がせるつもりなんだ。これには3つの方法がある。一つは別の人間を代表に立てておいて、実際の決定はAIにくださせるということ。もう一つは、法を改正してAIが法人の代表権を持てるようにすること。もう一つは僕が死んだことを秘密にしてAIが生き続けることだ。それぞれ一長一短なので考えているんだ」
やはりこれは未来世界なのだ、人類の未来はここにある、とメンバーたちは思った。
次第に興奮して目をキラキラさせたビルは叫んだ。
ビル「君たちのAIも作ることができるよ! 僕らは不滅の存在になれる!」
珍しくビルが少し間を置いた。
ビル「そして、《世界コンピュータ》が90パーセント以上の精度になったとき、僕らのAIと《世界コンピュータ》をリンクさせるんだ。それで僕らは《世界の意志》になれる。いや、《世界》そのものになるんだ!」
沈黙がその場を支配した。
ビルは神か?
さもなければ……。
たぶん「さもなければ……」のほうだが、それは別に構わなかった。
メンバーの多くは子どもの頃、『モノポリー』のボード・ゲームに夢中になったことがある。
ゲームは資本を持って戦いあい、たった一人が資本を独占したときに終わる。
この世界のゲームオーバーを目撃したい。
誰かがコマやカードをざらざらと集め、ゲーム盤を畳むだろうか。
ゲームオーバーは無理でも最終盤を自分の生きているうちにこの目で見たい。
ビルや数人のリーダーは、間違いなくその世界に導いてくれる。
なんともいえない静寂がメンバーたちの液晶バネルを支配したとき、ビルの机上で電子音が鳴った。
ビル「時間だ」
それまでギラギラと光っていた目が冷めた目に戻り、すっと部屋の温度が下がるような感覚を誰もが味わった。
ビル「では、また」
ビルは家族との語らいの時間も15分、20分と時間を区切っているという。
去るときはメンバーが挨拶を返す暇もなく消えた。
それにつれて多くのメンバーが去り、気心の知れた連中だけが残って世間話をした。
-先週シェフをクビにしたんだが、どこかにいいのはいないか?
-新しいクルーザーを作ったんだが、お披露目パーティにぜひきてくれ。
-名の知れた女優が大きな失敗をしでかして、パトロンを求めているらしい。
-今度某島に新しいレストランができたんだが、ランチをしないか?(世界各地に自家用ジェットが数機発着できるセレブ専用のレストランがあった)
-何か目新しい遊びはないかな?
そんないつもと変わらない話だ。
完
**************************
このお話は完全なフィクションであり、実在の人物、団体とは何の関わりはありません。
全くの想像力で書かれており、事実と勘違いしないようにお願いします。
]]>「コロナの世界から何を学ぶか」真理についてhttp://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2892020-07-26T16:48:13+09:002020-07-26T07:48:14Z2020-07-26T07:48:13Z最近出したメルマガを転載いたします。
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●みなさまごぶさたしています。だいぶ発行間隔があいてしまいました。
[ZONE22]の情報論を書こうとして、何週間も書きあぐねていました。
壮大なテーマで、しかも細部がややこしい。筆が進みません。
今回、この原稿は宿題にして、短いメルマガをお送りします。
コロナという現象とはいったい何か? について書いています。
そして「真理」というものについて。
重苦しい状況が続きますが、少し違う観点を提供できればと思います。
******「コロナの世界から何を学ぶか」*******
「群盲、象を撫でる」という格言がある。
この格言は差別語狩り、差別に人々が敏感になって以降、だんだん使われなく
なっているだろう。日本ではやがてこの言葉の存在を忘れていくのではないだ
ろうか。
ところが私はこの言葉が大好きで、深いと思っている。
だから必要な場面では使っている。
この格言は歴史的にも地理的にも、広がりがあるようだ。
歴史的淵源は古過ぎてわからないが、ペルシャの昔話にあると聞いたことがあ
る。
あるいはイスラム秘教スーフィと関係があっても不思議ではない。
たいへん由緒ある格言である。
知らない人のために解説すると、たくさんの盲人が象を撫でて、足を撫でた人
は「柱のようだった」、耳を撫でた人は「扇のようだった」、尻尾を撫でた人
は「紐のようだった」、胴体を撫でた人は「壁のようだった」とバラバラのこ
とを言うという格言である。
では、象の全体像はどこにあるのだ?
彼らの言うことをまとめても、まるで象という全体が浮かんでこない。
この格言は「真理」についての知恵なのである。
人が「真理はこうだ」と語るとき、つねにある断片を語っている。
自分が手探りして得た部分的な認識がすべてだと思い込む。
そこに執着するなら、むしろ真理からは遠くなる。
そういう教えをたいへんわかりやすい喩えで表したものだ。
では、真理をつかむにはどうすればいいか。
まず謙虚でなければならない。
真理とは本質的に人には知り得ないものである、という謙虚さだ。
そして、自分が知り得たものは、部分に過ぎないと知れば、全体に対する畏敬
が生まれる。
その中で人の言葉にも耳を傾けることができる。
「柱のようだった」と体験した人も、「扇のようだった」という人の言葉に耳
を傾けることができる。
そして、自分の期待、利害や思惑、思い込みなどから自由な人だけが、少しだ
け全体像に近づける。
*
これを現在のコロナの状況に当てはめてみる。
コロナがどんなウィルス、どんな病気、どんな現象であるか。
これが象である。
みんな口々に「コロナはこうだ!」と口にしている。
しかし、多くの人にとって、どれを取り上げても納得できる全体像にはならな
い。
「象は柱のようなものだ」と決めつけてしまう人もいるだろう。「コロナは風
邪のようなものだ」、「コロナは陰謀だ」それで生き方ははっきりして簡単に
なるが、真理に近いかどうかはわからない。
もともと世界は人にとって、わけのわからないものだったのである。わからな
いものは怖い。
そういう怖いものと向き合う恐怖から、人はおまじない、迷信や、宗教などを
作った。そこに法則的なもの見出し、「未知のもの」を「既知のもの」、「扱
い方を知っていれば怖くないもの」に変換しようとしてきたのである。
そういうおまじないの集大成が科学や医学、さまざまな学問である。
それらは、全ての自然現象を自らのマトリックスの中に取り込んで、「我々は
すべてを知っている。対処できる。未知の部分はわずかでそれを全て征服する
日も近い!」と叫び続けてきたのである。
しかし、医学がすべての病気・症状を治したことは一度もない。
経済学が何かを予見して経済を救ったことは一度もない。
気象学も地質学も台風や地震の被害を軽減することはない。
すべてのおまじないの網目の隙間から、「未知のもの」「制御できないもの」
が顔を出す。
これこそ、人にとっての本来の怖い「世界」である。
それが怖いから世間の人は、学問の権威にすがる。
彼らの後ろにつけば、「未知のもの」に自分自身が出会わなくて済むからだ。
しかし、これから未知のものが台頭してくる。
その名は「自然」である。
当たり前のことをいうが、人類は自然を征服などしていない。しかし、なんと
なく「だいぶいい線行っている」と思っていただろう。
その隙間からいろいろなものがでてくる。
過剰に怖れる必要はない。
人も自然に属している。
そのことを思い出すのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……・・ ・
●感想等は、こちらにお送りください。お待ちしております。
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文章×表現《秘伝スクール》 第14号(通算289号) 2020/07/21 発行
編集責任者:村松恒平
発行:創作する人のための文章学校 http://www.hiden.jp/
Copyright (c) 村松恒平 All Rights Reserved. 禁複製。
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]]>新世界のデザイン[ZONE22]http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2882020-05-16T19:51:50+09:002020-05-16T10:51:50Z2020-05-16T10:51:50Z
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┃ 「新世界のデザイン[ZONE22]」
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私のメルマガの転載です。
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┃文章×表現《秘伝スクール》 第13号(通算288号)
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┃ 「新世界のデザイン[ZONE22]」
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●「何かしたい」人のために始めた
最初、私の飲み友だちの女性があるとき、日本社会、日本政治に憤って、「何
かしたい。だけど何していいかわからないのよ」と言ったのです。
私は「なんだ、同じ気持ちなんだ」となんか繋がった気がして、うっすらとし
たアイデアだったものを形にしようと思いました。
それが前号でお伝えした新しいニュース・メディアです。
[みんなのニュース]
https://minnanonews.com/
クリックすると、こんなに早く形になるものかとびっくりするのではないかと
思います。
驚くほど多くの方が共感・賛同してくださって、早くもしっかりと動き出して
います。
*
1つの挿話を紹介します。
リーズスペースという面白いサイトをされているタマオさんから、私のメルマ
ガに心動かされた。ついては自分のサイトに転載したいと連絡がありました。
ありがたいことです。
ここに転載されています。
転載された記事。
https://reedsspace.com/hiden/#comment-40459
コメントで論議も起きています。
論議には私もちょっと参加したのですが、本気になるとこのメルマガを書く時
間がなくなるので離脱しました(笑)。
このあと、ブログでとりあえずニュースをスタートしようとしたのですが、タ
マオさんからwordpressというソフトを使ったほうが将来に拡張性がある、と
言われました。
これはサーバーから立てるもののようなので、全く私には手が出ません。
タマオさんに立ち上げお願いしたら、快く引き受けてもらいました。
そのあともドメインをとったり、引越ししたり、さまざまなことをリードして
もらって、次第に使い勝手のいいサイトに育ちつつあります。
また寄稿者、編集人も力強く集まり始めました。
私の旧友にも声をかけて、協力してもらっています。
昭和の将棋に升田幸三という個性的な大棋士がいました。
彼がこう言っています。
「駒をうんともったときは、おくれている。三歳の童子とはちがうのだから、
足りないところで精いっぱいの仕事をしなければならない。僕はいつも、足り
ない、足りないという感じをもちながら、そういうところで仕事をしてしまう」
「足りないところで仕事する」
[みんなのニュース]も構想段階から、全然いろいろなものが足りないのです。
近頃の言葉でリソースといいますか? そういうもののメドを全くつけないま
ま踏み出しました。
足りないまま、一歩踏み出したら協力者が現れて形になりました。
私は今までこういうやり方をしたことがなかったです。
頭の中でもっと計画を固めたいと思っていました。
1人で全部計算しようとしていました。
しかし、頭の中でいくら設計図を作ってもその通りにはならないのだから、こ
れでいいのです。
まだこれからです。進み続けないと整ったものも崩れてしまいます。
ぜひみなさんの力を貸してください。
投稿必要です。アイデア必要です。読者、賛同者を増やすアクションが必要で
す。
気に入った記事を簡単な感想つきでSNSにシェアしてくださるとうれしいです。
電凸で取材してくれる人も募集中(ギャラでません)。
その他、あなたの力もこの流れに合流していただければうれしいです。
協力の申し出は、
news@hiden.jp
原稿の投稿は
post@minnanonews.com
投稿の方法と基準は
https://minnanonews.com/page-223/
●さらに新しい大きな計画
じつは、このニュースメディアは、さらに壮大な計画の一部なのです。
その計画、デザインは、あまりに大きすぎてある意味で漠然としたものです。
あまり大きすぎて、こちらの「足りなさ」と言ったら、ニュースメディアの比
ではないのです。
しかし、足りない分だけいろいろな人を受容する大きな器があります。
こちらも発表したほうが全体のエネルギーがうまく回るかもしれないと判断し
ました。
[みんなのニュース]に協力を申し出てくれた方々に勇気をもらって、ここで
一歩を踏み出そうと思います。
長い文なので、今回のQ&Aはこの件にいたします。
Q.
今計画し、読者のみなさんに呼びかけようとする巨大な計画とは何ですか?
A.
●その名は[ZONE22]
[ZONE22]という名称です。
これは精神的なエネルギーフィールドであると同時に、象徴であり、運動であ
り、人のネットワークです。
非常に高度で抽象的な提案になります。
あまりいろいろいうと、わからなくなりますね。
これは今までにない「運動」の提案です。
運動というと、政治運動、社会運動を思い浮かべるでしょうか?
それとも運動会のように身体を動かすこと?
電子の運動?
これは電子の運動のようなミクロレベルから、社会運動のようなマクロレベル
までをシームレスに連動させる運動です。
今までにないものなので、私にもまだ全貌はわかりません。
走り出してみないと、わからないのです。
22とは、22世紀です。
2101年。今から81年後の未来とつながるゾーンを作り出すというテーマです。
このゾーンは7つの波、7つの層からなっています。
波と層というのは、同じものを指しています。
波というと、あまりに一過性の運動としてとらえられてしまう。
層というと、固定したものと捉えられてしまう。
同時にどちらでもあるということです。
固定した層であると思っていると、波が止まると無くなってしまう。
そういうものだと思ってください。
物理学で光が波動性と粒子性があると言われてキョトンとしたことがあるでし
ょう?
それと同じようなことです。
私たちは、今日の破滅的な(そう思っていない人もいるでしょうか?)社会の
マトリックスから抜け出すためには、2つの目に見えないものを確実に扱って
いかなくはいけません。
目に見えないもの。
1つは精神です。精神の世界にある法則性や要素を、扱います。
2つ目は可能性です。
今の政治は可能性に対応していません。災害に対する備えに現れています。
今回のコロナ禍の混乱に現れています。
千葉の台風被害のときもそうです。
そして、原発です。多くの原発が大地震があれば、大きな災いをもたらすと警
告されています。
実際、福島の原発に対しても、地震・津波に対する備えが不十分だという警告
があったにも関わらず無視されています。
なぜ原発を再稼働するか?
数々の「大人の事情」もあるでしょう。
しかし、それ以上に目の前にあって触れる「現実」以外の可能性がまったく見
えなくなっているのだと思います。
たとえば、電力会社や行政の中のある個人が地震の心配をすることはあるでし
ょう。
しかし、その想像力で見たものは組織の中で全く共有されない。
誰の心にも頭にも響かない。
目に見えない可能性に対して、何の人的エネルギーも使わない、想像力を働か
せない、お金も使わないことで、「合理的」に「コストカット」していくので
す。
それは目先の利益を生み出し、定着します。
そういう経験の中で、個人の想像力は失われ、組織の中で等質化していくので
す。
ですから、私たちは、そういう組織の人たちの同類にならずに動き出すために、
目に見えないものを物質と同様に「見る」能力を育てないといけません。
あやふやなものとして扱うのではなく、きちんと「見て」「共有する」のです。
7つの波、7つの層はそういう意識で読んでいただけるとよりわかりやすいと思
います。
[ZONE22]の目的を改めて申しましょう。
それは人の生命の可能性を最大限に開花させることです。
人の可能性を開花させるためには、自由であることが必要です。
前回のメルマガで書いた通りです。参照してください。
「生命の開花・自由・自然」を実現する。
個人的に実現し、社会にもその環境を広げていく。
このシンプルなことが目的です。
道に迷ったり、間違えそうになったらここに立ち返ります。
[ZONE22]の7つの波を順に説明します。
**
第1の波
想像。意識の層
これは個人の精神領域を何十倍にも拡張します。
2100年。正確には22世紀は2101年からだと思いますが、きりのよい2100年でも
いいです。
この年を想像することがありますか?
多くの人はもうその年には生きていないでしょう。
今20歳の人でも100歳ですからね。
私は145歳になります。たぶん生きてます。
無理かな(笑)。
実際は、80年後のことどころか、来年のことも考えにくい時代になってきまし
た。
新コロナの環境下では、来年どころか、来月、来週のこともわからない、とい
う人もいるかもしれません。
しかし、それでも敢えて遠い未来に目を向けてください。
昔は100年の計と言いました。今は80年くらいでも十分でしょう。
80年後に「生命の開花・自由・自然」が実現している社会を想像してください。
最初は抽象的な言葉でしか浮かばないかもしれませんが、1日に1回、2回とそ
の世界を想像して深呼吸してください。
今のあなたが1か月後のことしか頭に心に浮かんでいないとすると、1年で12倍
に想像力の射程距離を伸ばすことになります。
80年だと960倍に伸びることになります。
これを三角形の底辺だと思ってください。
底辺×高さ÷2が三角形の面積です(懐かしい)。
これであなたの心の1つの機能の面積は960倍(1年後を思える人は96倍)に拡
張されるのです。
心の中の空間を物質のように思い浮かべるのです。
そして、ここに生き生きとしたイメージを持てる人は、イメージの広がり、自
由な発想、心の柔軟性と強さを手に入れるでしょう。
もし私たちの寿命があと1か月と決まっていれば、可能性はかなり限られてい
ると感じるでしょう。80年あると思えば可能性は大きく広がります。
それと同じことなのです。1か月後しか想像しないのと、80年後を想像するの
では、使えるスペースが変わるのです。
私たちは3次元世界に住んでいますが、意識の世界では時間という第4の要素を
導入できるのです。
余談になるかもしれませんが(すでに十分に長くなりそうなのに)、私は人が
3次元も十分に生きていないのではないかと最近考えることがあります。
私たちは両目の映像の視差によって、バーチャルに3次元を作り出しているけ
れども、身体感覚としての3次元は生きていない。
自分の身体の厚みなどは感じていないのです。
そこを開発すると心身がもっと活発に健康に創造的になるのではないか、とい
うアイデアです。
ITや素材などテクノロジーの進歩は凄まじいですが、その歩調に合わせて私た
ちのインナースペース(心身)への理解も何段階もバージョンアップしていか
ないといけないのです。その準備はもう十分できているのです。
次元感覚は新しい鍵として、扉として使えるでしょう。
三角形の底辺をそれだけ拡張できるなら、高さも拡張できるのでは?
そう考えた人はいますか?
それはすばらしいセンスです。
底辺が時間だったから、高さは空間です。
しかし、実際の土地ではなく、ここではつかみやすいように人々にします。
私は日本人、それから海外に住んでいる日本人、日本に住む外国人、日本語の
できる外国人、日本の好きな外国人に意識を広げます。
そういう人々といつか友人として交流したり、言葉をかわすことがある。
そういうイメージをします。
この設定は、国を超えていることが私には重要です。
そこに拡張があります。
全地球人にしてもいいけれども、それでは想像が届かない感じがします。
実際に外国語が使えて、異国の人と交流している人にはあまり拡張にならない
かもしれません。その方たちは自分なりに工夫してください。
この拡張は、太陽系、銀河系と宇宙に飛び出してもいいのです。
イメージの中でリアリティを持てるのであれば。
時間(底辺)の拡張だって、地球の誕生の頃まで遡ることもできるでしょう。
しかし、それではあまりに無限大で瞑想的になってしまうので、ここでは、現
在から2101年までに設定します。
よく「子どもや孫の世代に美しい地球を残そう」的なスローガンがありますが、
それとは違います。
ここでは、未来の実際の計画を立てることより、今すぐに私たちの中にこの三
角形を作り出すことが重要なのです。
この三角形を思い浮かべて、それを黄金(きん)色にイメージしてください。
黄金色の三角形を自分の中に作り出したら、その時空の中でいろいろなことを
考えましょう。
あるいは、この三角形は窓で、青空に白い雲が流れていってもいいです。
とにかく命のあるイメージを作ります。
今まで心の中で反射的に処理していたものごとをこの三角形の中に持ち込み、
新しい光を当てましょう。
三角形にインプットする。
三角形の中で処理する。
2101年に向けてこのものごとはどうなのか。
この考えは世界中の友人と共有できるものなのか。
それは人を自分を自由にするものなのか。
結論がでなくてもかまいません。
とにかく光を当ててやると、自然に変わっていきます。
そして、三角形が力を持ち始めます。
だんだんに新しい原動力となり、あなたを自由へと導いてくれます。
そして、この三角形を持った者同士が共鳴していくことがあるでしょう。
第2の波からは、内面から離れていきますが、この段階ができていないと意味
がありません。1日に何度かこの場所に戻って来てください。
**
第二の波
象徴の層。
象徴とは何でしょう?
私はときどきシンボリストと名乗ります。
シンボルを操作する者というほどの意味です。
象徴には、言葉や理屈では掴めない、やはり次元を超えたようなところがあり
ます。
私はあるとき、京都で枯山水を眺めていました。
そこには仏教の巨大な世界が表現されていると言います。
銀河系も小石の一粒くらいの世界観でした。
そのときに不遜な考えが頭をよぎったのです。
「壮大な世界を象徴が集約できるなら、逆に象徴を使って世界を操縦できるの
では?」
これはいわば魔術の原理です。
それを枯山水を見ていて再発見したのです。
呪文は言葉を象徴的に使用します。
魔法陣も象徴図形です。
さまざまな象徴によってこの世のものならぬ力を呼び出す、それが魔術です。
ピラミッドパワーが一時期流行ったのは、ご存知でしょうか。
ピラミッドの形の中に入ると、そこはパワースポットだというのです。
エジプトの古代の王は、そのことを知っていて、いちばんよい位置に自分の棺
を置いたのです。
形象にも象徴としての力があります。
アルチュール・ランボーは象徴派の詩人と言われますが、彼は明らかに魔術を
意識していました。
日本の丑三つ参りのわら人形なども象徴です。
男性器は、「男の象徴」と呼ばれます。
天皇は「日本の象徴」です。
マリリン・モンローやマドンナは「セックス・シンボル」です。
こう並べてみると、象徴とはなんとなくこういうものかと思いますが、説明す
るのは難しい。
あえていえば、
「巨大なものを小さく集約したもの」
「エネルギーの焦点のようなもの」
ということになります。
[ZONE22]では、まずロゴとシンボルマークを作ろうと思います。
ロゴとシンボルマーク、そして[ZONE22]という言葉そのものをこの世に生み
出したいのです。
この登場は唐突なほうが面白い。説明は一切なしです。
ただ[ZONE22]と書いたTシャツやトートバッグやワッペンをなんか街で見か
けるな、あれはなんだろう? ということにしたい。
ファッション・ブランドと間違われるかもしれませんが、それはかまいません。
間違われるほど流行ることはないかもしれません。
それでいいのです。
このロゴとシンボルマークでTシャツやグッズを作ること自体が象徴行為なの
で、結果は問わないのです。
問わないというより神様に委ねます。
象徴的な行為はそれ自体が意味から独立していないといけない。
いわば「無意味であることに耐える」必要があるのです。
その点でアートに似ています。
ただし、アートは人の心に訴えますが、象徴は直接にエネルギー界に働きかけ
ます。
その分、純粋なのです。
ロゴ、シンボルマークなど作ってくれる方がいたらご連絡ください。
今のところ、すべての連絡先は、
z22center@hiden.jpです。
またデザインだけでなく、Tシャツやグッズの製作や販売、クラウド・ファン
ディングなどをしてみたい方もご連絡ください。
これが事業のように立ち上がるようであれば、[ZONE22]の運営費にいたしま
す。
運営が回り始めれば、手伝ってくれる方にお礼を出しますが、当面それはない
ので、「象徴的な行為」としてご参加くださぃ。
**
第3の波
哲学の層
第3の波は、第1、第2の波からはっきり独立していなければなりません。
第1は、個人の内面です。
第2は、言葉を超えた働きかけです。
第3は、考えを表出、共有していくことです。
まず個人の中で確立し、シンボルを拡散します。
そしてシンボルを見て初めて知り、[ZONE22]とは何だろう? と疑問に思っ
た人は、この第3の波によって、蓄積・深化・進化した哲学の層に入れるよう
になります。
そのようにテキストを蓄積し、閲覧できる場所を作らなければなりません。
その運動の全体が第3の波です。
哲学は、いちばんシンプルにすると、「言葉をきちんと使う」ことです。
これは、いわば「言葉の力を取り戻す」運動です。
今の日本は言葉を踏みつけにしています。
何が踏みつけているかというと、エゴです。
今の国会中継を見たことがありますか。
安倍首相の答弁、あるいは官僚の答弁などで、「聞かれたことに答えず、違う
内容で無意味なことを繰り返し話す」という手法が定着しています。
これは前代未聞です。
自分と相手の尊厳を同時に貶める最低の手法です。
まともな人間のすることではありません。
どちらかというと自分自身の尊厳を泥まみれにしているのですが、その自覚は
ないようです。尊厳とか恥の感覚が庶民とは違うようです。
こんなことを許してしまう土壌は、徐々に培われていたと考えています。
いわゆる官僚答弁と呼ばれる空疎な紋切り型の答弁は、ずっと以前からありま
した。
言質をとられないように、きれいにそれらしい言葉を並べながら何も言わない
という手法です。
総理大臣とは子どもからみたら、いわば「日本のいちばん偉い人」です。
こんなことをしたら大ブーイングで即時に首が吹っ飛ぶのが本当のあり方です。
しかし、そこからあまりに遠い……。
それでなくても私たちは、子どもの頃から、校長先生の中身のない講話を聞か
されたり、心のこもらない言葉をずっと聞いていなければいけないことが多い
のです。
あるいは私たち自身も日常的に慣用句としての「すみません」や「よろしくお
願いします」などの慣用句を多用して、物事を表面的に円滑にやり過ごしてい
ます。
言葉については、もう1つの観点があります。
ツイッターです。
私は、3.11以来、ツイッターを観察しています。
非常に不快になるときがありますが、その刺激も含めてけっこう中毒になりま
す。
最近、ツイッターは、単なる言論の相殺装置だと思うようになりました。
というのは、ツイッター上で議論して「相手の考えのほうがすぐれている。だ
から、私は自分の考えを改めた」という人を見たことがないのです。お互いが
自分の立場はピクリとも動かないところで言葉の石を投げ合っている。
相手をやっつけることが目的ですが、論理的におかしいことを指摘された人も
絶対敗北を認めないので、泥仕合になります。
これは時間とエネルギーの相殺です。
その先の創造がありません。
プラトンの書いたソクラテスの対話篇が私の議論の理想なのです。
対話することによって真理に近づこうとするのです。
ソクラテスの論敵は必ず負けるのですが、論点をずらしたりせずにソクラテス
の会話のルールに乗って、たいへん潔く負けるのです。
実際はこんなきれいに決まることはないと思います。
理想化されたフィクションでしょう。
しかし、議論に共通の基盤があり、お互いの利害勝ち負けでなく、真理を探そ
う議論はうらやましい。
ツイッターの中の論争は仮に言い勝ったとしても、それが政府などの政策に取
り入れられるわけではありません。
力強い仲間や友人、同志ができるわけでもありません。
(今回検察庁の定年延長問題では活躍しているように見えますが)。
むしろ政府が莫大な(私たちからしたら)予算、何億、何十億という金を投入
して動向をコントロールしようとしているのです。
ツイッターを全否定するわけではありません。
ただ言論の場としてはさまざまな歪んだ圧力がありすぎて、有効ではないでし
ょう。
言論の場としてでなければ、ときどき面白い情報を拾ったり、楽しむことがで
きましょう。
しかし、なんか刺々しいやりとりがいつもあるので、近づかないという人も遠
ざかる人も多いです。そういう人たちの気持ちはよくわかる。
私もときに疲れて見なくなります。
人が何かを話す、聞く、書く、読むときに、国会のやりとりも、ツイッターの
やりとりも全く健全ではありません。筋のよい話し合いのできる場所が必要で
す。
この哲学の波では、2つのことを実現します。
[ZONE22]についての情報が集約される場所があり、新しい人に紹介されます。
[ZONE22]に興味がある人が集まり、いろいろな角度から考え、語り、概念を
深めていきます。
[ZONE22]では、[ZONE22]に関心がある人同士が話し合う場所を確保したい
と思います。少なくとも7層に対応する拡張可能な掲示板が必要です。
小さなSNSのようになるかもしれません。
この立ち上げをしてくださる方がいたらうれしいです。
話し合いに必要なことは、わりと単純です。
次のような条件を考えました。
1.自分自身と相手に対して敬意を持つ
2.「生命の開花・自由・自然」の尊重を起点とする
3.トゲトゲしい言葉を使わない
4.感覚や考えが違っても論争を避けて共有できる創造的な方向を探す
5.具体的な行動や自分の生活に結びつけて発言する
6.最終的には管理人が裁定する
1は、敬意があれば失礼なことは言わないということ。言葉尻もていねいに。
2は、出発点が共通であること(内容については前回のメルマガ参照)。
3は当たり前。
4.5は、必ず実のある話し合いができるということ。全員が基本的に同じ方向
を向いている。未来を創造しようとしている。だから、ぶつかり合うとしたら、
そこにはなんらかの基本ルールからの逸脱があると思います。
旅行の計画などと同じと考えてください。どこに行こう、あそこに行こう。
行きたいところに全部は行けないかもしれないけれども意思統一はできる。
どうしても波長があわなければ別の旅行をすればいいのです。
別のグループを作ってもいいし、ひとり旅でもいい。
個人の自由は尊重されます。
そういう精神で出発しましょう。
すぐに旅行にでなくても、もっと素朴にどこに行きたいか、という話でもいい
のです。
2101年に「生命の開花・自由・自然」の社会が実現するというヴィジョンがあ
れば。
川が合流してより大きな川になるようなイメージです。
流れる方向は決まっているから淀まないし、とどまらない。
そして大河となり、広大な海へと注ぐ。
一人一人がバラバラに考えるより、足し算にしたい。
広い角度から物を考えられる。知識や経験が集められる。
よい情報が集まる。
これらの集合知がまるで1つの頭脳のように働くのです。
そういう場を作り出す作法、流儀、気風ができないか、と考えています。
簡単にはできません。これには、訓練や習熟、経験が必要です。
音楽のオーケストラだって、見事なハーモニーを生み出すには、個人の資質と
信じられないような修練があって成立します。
人の文化は蓄積の上にしか生まれないのです。
第一歩から始めてみましょう。
6は、ニフティのシスオペ(懐かしい……知らないよね?)的なものを考えてい
ます。
サッカーや野球のレフリーの裁定は絶対です。
しかし、だからといって、選手より審判のほうが偉いということはありません。
役割です。
そういう存在がいたほうがいいなと感じます。
言葉は道具ですが、道具以上のものです。
なぜなら道具を使う私たちが言葉でできているからです。
言葉のつながり、私たちの中の慣用句が私たちの部品となっています。
慣用句が私たちの生き方を規定しています。
私たちは、「お世話になっています」と「よろしくお願いします」と言い合う
ことで、社会のマトリックスに従順であることを確認しあいます。
無意識に慣用句を話すことで私は私を演じ、私はこういう存在だとフィードバ
ックしています。
新しい人のつながりを得るためには、私たちは新しい言葉のつながりを探しま
しょう。
なめらかに慣用句を語るより、訥々と新しい言葉を選び始めましょう。
**
第四の波
経済の層
経済とは幻想である、と多くの人が言っています。
お札に価値があるのも、信用経済がこんなに発達したのも、世界中の人が共通
の強固な幻想を持っているからです。
経済学というのは、そのニギヤカし、誤魔化しであって(学者、学徒はまじめ
にやっているにしても結果的に)その幻想を強化するのに役に立っているので
す。
私は経済については、自分なりに考えたことだけで、このメルマガ一号分くら
い書くことがあるのですが、それではさすがに長すぎるので先のお楽しみにし
ます。
経済がいかに幻想的か、1つの話だけします。
れいわ新選組の山本太郎氏が、このコロナ対策として「金を刷れ、皆に配れ!」
と叫んでいます。100兆円以上の予算執行を求めています。
そんなことして大丈夫なのか。国の金がなくなってしまうではないか、と心配
する人がいるでしょうが、大丈夫なのです。
国の借金がどうとかいうのも、私たちが考えるようなことではないのです。
それがMMT(Modern Monetary Theory)理論です(厳密にはれいわ新選組の政
策はMMTとイコールではないという話がありますが、細かいことはよくわから
ないのでおきます)。
簡単にいうと、日本のような通貨発行権のある国では、ハイパーインフレを招
かない限りお金を刷って配っていいのです。
本はインフレどころか、20年もデフレです。
理想は2〜3パーセントのインフレと言いますから、たいへんな余力があるので
す。
専門的な議論は私の範疇ではないので、れいわ新選組の大西つねき氏に任せた
いと思います。
最初の20分だけでも聞いてみてください。
目から鱗が落ちて愕然とすることを語っています。
いま220兆円を配らなければいけない理由
https://www.youtube.com/watch?v=dawE3Kjgmbg
国にはたいへんな借金があるから、緊縮財政にしないといけない、という考え
と、余力があるから、どんどん金を刷って民のために使いなさい、という考え
では180度近く違いますね。
経済の世界は、幻想でできているから、読み方を変えただけで全く違う世界が
生まれます。
今の一元化した経済観ではなく、複数の経済の読み方、動かし方を作っていけ
るのではないか、と考えます。
私はお金の流れは、国家を人体に例えれば、「血流」だと思っています。
金が血液だとはよく言われることですが、これをもう少し深く考えてみたいの
です。
人々の間を巡ることで、暮らしを潤す。
毛細血管までよく回ったほうがいいのです。
人体全体を考えれば、細かいところまでお金が回らないのは、万病の元。
人の体だと冷えや高血圧に結びつきます。
「生命の開花・自由・自然」を実現するには、貧富の差は少ないほどいい。
ですから、これが[ZONE22]の基本的な経済観になります。
今は世界に超お金持ちがいますね。
一生使いきれないほどの莫大な蓄財している人は動脈瘤か静脈瘤みたいなもの
です。
病的な状態です。
経済自体が病んでいます。
現在の新コロナ騒ぎの日本には、一部で血流がほとんど止まっている業界があ
る。
ここが壊死すると、周囲の細胞も死んでいきます。
容易に再生しません。
廃業したお店は二度と蘇りません。
ですから、国は一刻も早く大きな財政出動をすべきなのです。
経済は幻想なのです。
ですから多様な読み方ができるはずです。
「生命の開花・自由・自然」のために経済が何ができるか。
考えて行きましょう。
**
第五の波
情報の層
私は3.11のときから、専門家不信になりました。
放射能の危険性を訴える科学者がいなかったからです。
たまにいると、その人は「特殊な人」として科学業界からはじき出される。
テレビには出れないし、世の中の大部分の人は耳を傾けません。
もともとそれなりの地位の人は、業界にどっぷり絡め取られてしまって、発言
しません。
発言しないどころか、「放射能は怖くない」キャンペーンをしたりするのです。
ですから、知識経験の量がどれだけすごくても正しい判断をするとは限らない。
すぐれた人格を持つとは限らない。
当たり前のことです。
今回のコロナ騒ぎでも、専門家は全く信用なりませんが、私はまったく驚かな
いのです。
そうではありませんか?
自宅のちょっとした工事をするにも、ただ業者に丸投げしては大損することが
あります。
自分でよく調べて考えておく。よくよく業者の話を聞いて判断するということ
をしないと、騙されたり、無駄なことをされたりします。
どんなことも専門家に丸投げしてはダメなのです。
自分でできることは自分でしたほうがいい。
それでニュースメディアに着目しました。
ニュースメディアは、巨大な産業、巨大なシステムです。
だから人は彼らに任せておくしかないと思っている。
そして報道が偏向していると文句を言います。
私はそこにちょっとした隙があるのではないかと感じたのです。
[みんなのニュース]は、それで誕生しました。
https://minnanonews.com/
金の流れが血流ならば、情報は神経系です。
健康な神経系とはどういうものか。
これは脳からの命令が行くだけでなく、1つ1つの細胞から情報が行き交うも
のでなくてはいけない。
今は情報もすべてトップダウンで、しかも政府にコントロールされています。
政府自民党は何十億もの予算をネット対策につぎこんでいるというではありま
せんか。
いわば毒を流しているようなものです。
どうすれば健康な情報系ができるのか。
自律神経系的なニュースはできないか。
ニュースを作りながら考えています。
蟷螂の斧という言葉があります。
大きな車に対してカマキリがカマを振り上げている様子です。
それに近いですが……このカマキリは考えるカマキリです。
考えて理解するカマキリです。
最大の果実は理解することにあります。
理解するために「書く人」を激しく募集中です。
ぜひみなさんも合流してください。
情報の波は、[みんなのニュース]以外にもいろいろな形がありうると思いま
す。
まだまだ不十分で模索中です。
**
第六の波
社会の層
[ZONE22]の社会運動には、2つの大切なことがあります。
1 「反」ではなく「非」であること。
私自身は、ご存知のように、どちらかというと、反体制、反権威、反権力的な
体質の人であります。
しかし、「反」はつねに反作用に「相殺」される傾向にあります。
同じマトリクス上で同じルールで戦うのが「反」です。
[ZONE22]は、「反」ではなく「非」を原理とします。
今の言葉でいうと、「斜め上」なのが「非」です。
塗り絵でいうと、クレヨンが絵の枠からどんどん溢れ出してしまう。
世の中のマトリクス、格子じまがあるとすると、その中をきれいに埋めて絵を
描こうとすると、その意図があろとなかろうと、マトリクスを強化してしまい
ます。
マトリクスから自由なアクションは何かということです。
マトリクスは轍なのです。
私たちは轍から外れようとしても、また戻ってしまいます。
そのほうが効率がいいからです。
しかし、何か創造的なものはここから自由です。
2 「問題」ではなく「解決」であること
「問題」意識を持つということがいいことのように言われています。
しかし、もう「問題」意識は要らないのです。
それはあらゆる分野で山積みになっています。
そして、自分の危機感を、新たな「問題」意識としてなんとか広めようとする
人がつねにいます。
しかし、社会問題と言われる問題の大部分は解決していないのではないか、と
思います。
たとえば、「いじめ問題」は、言われ始めて何十年も立ちます。
「問題」という名前がつく前からあったのではないでしょうか。
つまり学校でのいじめに限定すれば、学校ができたときからあったでしょう。
いま「いじめ問題」の状態を見れば、
*誰も解決できると思っていない
*誰も自分の仕事だと思っていないし、本気ではない
*解決するための努力は局部的にしか起きていないし、全体には波及しない
*解決する主体、責任がどこにあるかも曖昧
*原因の分析もなければ方針もない
*以前より悪化陰湿化していて、学校、教育委員会も全体的に事なかれ主義に
なっている。
上記のような状態が「問題」のあり方になっています。
全然解決に向かっていないどころか複雑化しています。
「問題」は「解決」とセットでなければいけないのです。
試験勉強でも問題集だけがあって解答集がなければ困ってしまいます。
問題を解決しようと思ったら、
*原因を特定する
*対策を練り、実行する
*うまく行かなければ、原因をもう一度確認して他の方法を試す
これを繰り返すしかないでしょう。
いじめ問題と言っても、それを問題にしたい当事者は、いじめられた当人とそ
の家族しかいないのです。
あとは知らないふりをしたい。ないことにしたい人ばかりなのです。
それをマスコミが「いじめ」があった、問題だとして取り上げて、見た人が「
ふーん、よくない、けしからん」と言いますが、だからといって何も起こらな
いのです。
こういう「問題意識」の構造には、入っていきたくないのです。
「解決意識」が大切だと思います。
問題はすっとばして解決、あるいは問題とセットで解決。
「問題」とカッコでくくって、放置することはよくない。
では、いじめ問題どうするか、といったら、とりあえず「学校行かなければい
いのではない?」ということから始めるでしょう。
学校という狭い場に閉じ込められなければ、いじめはありません。
「学校って本当に必要なの?」と3分の1くらいの親子が考えだしたら、違う形
が見えてくるでしょう。
学校に行かない子どもたちの受け皿を作るというアクションも出てくるでしょ
う。
既存の学校教育という枠組みを絶対視しないというところから始めないと解決
はありません。
(これは一例であって、必ずしも[ZONE22]がいじめに取り組むということで
はありません。)
解決意識、ということでいうと、たとえば「子ども食堂」の活動は、とても具
体的な解決へのアクションだと思います。
利益が目的ではなく、それどころか持ち出しで、子どもの食事を支えるのはす
ばらしい。
子ども食堂は善意に支えられた活動です。
[ZONE22]で、別に善意の運動を推奨したいわけでもないのです。
しかし、収益を上げる活動となると、誰もが考えて実行しているので、似てき
ます。
似ていれば激しい競争があり、既存の枠組みから自由になりにくいものです。
収益もないけど、持ち出しもない。自分自身の活動だけは無償でする。
という領域は自由性が高く継続可能な領域です。
必ずしも成果を求めないという点では、アート活動に似ているからもしれませ
ん。
あるいは趣味やボランティア活動にも似ている。
何をするのか、今のところわかりません(笑)。
ただ社会運動という領域を作っておきます。
**
第7の波
多核化の層
結局[ZONE22]とは、何なんだ?
それはデザインです。
可能性、創造性、想像力のデザイン。
普通デザインは形のあるもの、目に見えるものになされます。
これは目に見えない領域のデザインなのです。
見えない人には永遠に見えないデザインです。
デザインであって、組織ではないのです。
このデザインに共鳴した人、インスパイアされた人が動き出すとデザインが生
きた形に現れます。
最後の波はこれらの動きの核が無数にできて共鳴する層です。
[ZONE22]は、組織ではありませんから、運動のメインはそれぞれ自立した動
きになります。
もともと人間の可能性の開発という1つから出発していますから、てんでんば
らばらに動いていても、つながり共鳴し合うのです。
そして、3の哲学の波と、5の情報の波で相互に干渉し合うことになります。
何が起きるか?
まだわかりません。
何も起きないかもしれません。
**
まとめ●最後にもう一度、波と層について
1つの運動のデザイン、可能性のデザインについて発表しました。
第1の波は、心の内面の運動の拡張から始まり、最後の第7は社会的な諸運動ま
でつながるラフデザインです。人の可能性に、未来に希望を持つとしたら、こ
ういう方法しかないと考えました。
7つに分かれていますが、1つの光がプリズムで分化するようなものです。
周波数が違うだけで同じものです。
私という個人は、ラフデザインを描くくらいしかできないのです。
行動を新しく始める必要はありません。いまあなたがしようとしていることを
[ZONE22]に照らしていただければいい。
そうすると、微妙に変化して新しい和らいだ光が現れるでしょう。
疑問も多々あると思いますが、もう十分に長く書きました。
疑問は改めて質問などしていただけるとありがたいです。
7つの層に分けたので、多層構造についてもう少しだけ。
ダンスにアイソレーションという動きがあります。
首、肩、胸などを平行移動するのです。
この動きは独立したものです。
首を動かすときに、肩を動かしてはいけません。
胸を動かそうとして腹を動かしてはいけません。
やってみるととても難しい。
難しいというより、少しずつ訓練していかないとまったく動かないのです。
身体にはたくさんの癖と、筋肉の硬化があって、どうしても他の部分が連動し
てしまいます。
これは私たちの精神生活も同様です。
例に出して恐縮ですが、会社員のことを考えましょう。
会社員はお金を稼ぐために会社員です。
会社員の生きがいは仕事です。
会社員の人間関係は会社中心です。
会社員の発想は会社員です。
会社員の行動様式は会社員です。
会社員は家庭でも会社員です。
会社員は余暇も会社員です。
試みに会社員を7つの層にわけてみました。
これらは全部1つにもなります。
でも全部がバラバラにも動きます。
会社員が仕事以外は少しも会社員らしくなくてもかまわないのです!
7つ全部がつながっている人は、糊付けされたように全身が連動しています。
仕事が生きがいの人は、他に生きがいを見出せと言われても困るでしょう。
少しずつ糊を剥がしていかないと、急にはできないのです。
そこがアイソレーションと同じ(ぜひ動画検索して見て試してみてください)。
私たちは自由を得なければなりません。
それは連動性からの自由です。
多層的な認識は、この日本の糊付けされた閉塞を打ち破って、新たな時代を拓
くのに絶対に必要です。
「芸能人は政治的発言をするな」という人がいるでしょう。
他人を糊付けしようとする。
こういう発言をする人は心も頭も糊でガチガチに固まっている人です。
糊で固まっている人には、自由の概念はわかりませんから、議論しても仕方な
いのです。
先ほど論じたいじめ問題にしても、「子どもは学校に行かなければならない」
と糊付けされている限り、絶対に解決しません。
糊でガチガチに固まった人たちはここに置いていきましょう。
私たち自身が自由へのMOVEを始めることです。
MOVE! MOVE! MOVE!
*
[ZONE22]に興味を持ってくれた人はメールをください。
z22center@hiden.jp
これは専用メルアドですから[ZONE22]というタイトルは要りません。
【質問】【感想】【何かしたい】【情報がほしい】など、何でもいいです。
簡単な自己紹介などをつけて、自由に書いてください。
【質問】【感想】などは、このメルマガで採用するかもしれません。
なんらかの形でメールをくださった方には、[ZONE22]に動きがあれば情報を
送ります。このメルマガではフォローしきれない情報はそちらで流します。
このメルマガは転載可です。
クレジットを入れてくださることが条件。
転載したよと教えてくだされば見に行きます。
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『文章×表現《秘伝スクール》』 は、
下記の配信システムのいずれかによって配信されています。
まぐまぐ http://www.mag2.com/ [ID:0000068978]
]]>1月の領収書http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2872020-01-23T10:36:31+09:002020-01-23T01:36:31Z2020-01-23T01:36:31ZJUGEMテーマ:心
領収書をもらう。
来年2月の確定申告のために。
なんとイヤなこと。
心はいまここにある。
しかし、領収書が役にたつのは、来年の2月。
遅延。
魂から遠いことを平然と押し付けてくるシステムが国家。
いらん書類を作らせて、肝心の...村松恒平言葉と心JUGEMテーマ:心
領収書をもらう。
来年2月の確定申告のために。
なんとイヤなこと。
心はいまここにある。
しかし、領収書が役にたつのは、来年の2月。
遅延。
魂から遠いことを平然と押し付けてくるシステムが国家。
いらん書類を作らせて、肝心の書類は廃棄。
書類の王はクソ野郎だ。
税金を払うよりましだから、私は領収書をもらう。
]]>[シンクローム]の最近http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2862019-09-12T11:32:23+09:002019-09-12T02:32:23Z2019-09-12T02:32:23Z先日、[シンクローム]の弟子を取りました。
[シンクローム]を知らない人に一口で言うならば、昨日思いついたのですが、【真空活法】というようなものです。
説明すると長い。
こういうキャッチフレーズが要ります。
長い話は、人は聞いていないもので、「要す...村松恒平
[シンクローム]を知らない人に一口で言うならば、昨日思いついたのですが、【真空活法】というようなものです。
説明すると長い。
こういうキャッチフレーズが要ります。
長い話は、人は聞いていないもので、「要するになんだ?」ということになるのです。
相手が知らないものを概念的に伝えるのは、たいへんです。
コップを知らない人にコップを伝えるのもたいへん。
「主に液体を入れる容器で、主に人が液体を飲むために使うので、大きさは手のひらに入るくらい。素材はガラスが多いけれど、紙やブラスチックもあって、これらは使い捨ても云々……」
これ絶対人は聞いていない。
コップなら「コップ」といえばわかりますが、新しい概念というのは、伝えにくいのです。
まあ、もし知りたいと思ったら、サイトを見てください。
http://synchrome.asia/
*
弟子をとった話に戻ります。
FBに書いた自分の記事から引用します。
------------------
●[シンクローム]とスポーツ障害
京都に2日間行ってきました。
目的はずっと行きたかった大本教の亀岡。
橘川幸夫さんの案内でディープに潜ってきました。
*
1日目は、『未来フェス』に参加。
これは自分のしていることを10分間でブレゼンするもので、[シンクローム]の理論を5分。
実践を5分しました。
今までで最も短いセミナー(笑)。
その場に、右肩その他を傷めた学生の女子ハンドボールの選手がいて、10秒ほどの施術ではっきり効果を感じたようです。
膝、かかとなどにも自分でして効果があり、「習いたい!」と弟子入りしそうな勢いです。
2時間ほどして、彼女の右肩が左肩より2センチくらい落ちているという指摘あり。
筋肉の余計な緊張が抜けたようです。
左肩も施術すると、同じ高さになりました。
[シンクローム]の普及はスポーツ障害のケアから始めるのがいいようです。
内臓の病気などに比べて効果がわかりやすい。
関係者の方がいましたら、ご相談、ご紹介ください。
そのあと、亀岡を運転案内してくれ曹洞宗の僧侶の方の腕の痛みも治して、今回は[シンクローム]大活躍しました。
----------------------------------------
上記記事にでてくるハンドボール選手が「ぜひ習いたい」ということで、試験的に遠隔の弟子にしました。
ハンドボールは怪我が多いスポーツらしいので、まずぜひクラブで実験、普及してもらいたいと思っています。
また僕も機会があれば、スポーツのサポートをしてみたいので、チーム、クラブなど故障が多くて困っている場合はご相談ください。
試験的に実費で施術、講習を行います。
さて、話は変わりますが、最近の顕著な治癒例を体験談でご紹介します。
****『父親の足の痛み、腸の不具合』
父の年齢は80代半ば、数年前までは年の割には元気で畑仕事に毎日のように通っていました。しかし、昨年末に持病の心臓病が悪化してからというもの、すっかり元気がなくなってしまいました。
一か月程入院生活を送り、退院はしましたが、自宅に籠りがちで食も細くなり、かなり痩せこけてしまいました。頸椎、腰椎にも問題があり、本人は両足裏が痛く、歩くのがつらい、足も冷たい。さらに毎日便も緩く、突然トイレに行きたくなったりするので、外出も控えている、と訴える電話が別居中の私に掛かってきました。
入院前は毎日のように、習い事、畑に買い物、と行動的であった人物とは思えないような変わりようでした。
父はマッサージや整体の類が嫌いで、シンクロームなんて怪しいものは一切受け付けない人物でしたが、弱っていた父を見かねて、私は本人に内緒で30日間のシンクロームを村松さんにお願いしました。別居中でしたので、父の様子は電話口で本人の話す内容、声の調子で体調の変化を判断して、その都度村松さんに報告していました。
“出歩くのが億劫、気力がない”と訴え、父は病院を受診するだけではなく検査も申し込んでいました。
そんな父でしたが、シンクロームセッションを開始した翌日から「足の調子が良くなった」と言い、外出も徐々に増え、日が経つごとに、父の電話口で話す声は張りが出始め、3週間後には緩い便の出る症状が治まった、と言い始めました。この間シンクローム以外でしたことは、便が緩くなる副作用がありそうなアレルギーの薬だけは止めているくらいです。本人は“(腸の調子が)良いんだよ。薬を止めただけでこんなに違うんだな〜”と上機嫌で話し、久しぶりに私が父の顔を見に行ったら、肌の色つや良く、確かに調子がよさそうでした。シンクローム開始前は、家の中を歩くのも辛そうでビッコを引いて歩いていましたが、普通に歩いていました。
30日セッションを終える頃には毎日のように外出できる状態に戻っていました。病院に検査結果を聞きに行きましたが、もちろん結果に問題はなく、“なんで病院で検査しようなんて思ってたんだろうな〜”と、 父はシンクロームのことはずっと知らないので、とても不思議そうな顔をしていました。
その30日セッションを終えてから2か月経ち、夏の暑い最中ですが、父は元気に毎日を送っています。村松さん、ありがとうございました。
こういう体験談がサイトにはたくさん載っています。
http://synchrome.asia/stories/
これはとくに、娘さんが心配して本人も知らないうちに治っていた、という話です。
]]>【首相の器】「山本太郎の政治家としての天才性 その4 完結」http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2852019-07-17T13:08:57+09:002019-07-17T04:08:57Z2019-07-17T04:08:57Z
*メンタルの達人。無私と赤心の人。
山本太郎氏は、参院選前から時間があれば辻立ちをしていろいろな人と話してきました。
その中でも、すごいのは、集まった人の質問や意見を聞いてその場で答える、ということです。
これができる政治家が日本にどれほどいる...村松恒平
*メンタルの達人。無私と赤心の人。
山本太郎氏は、参院選前から時間があれば辻立ちをしていろいろな人と話してきました。
その中でも、すごいのは、集まった人の質問や意見を聞いてその場で答える、ということです。
これができる政治家が日本にどれほどいるでしょうか?
(世界の一流政治家はできます)。
どんな質問が来るかわからない。
すべて勉強していなければ恥をかきます。
もちろん「山本太郎は、すべてにお答えできるわけではありません。知らなかったら教えてください」と、謙虚に前置きしますが、まともな質問にはおよそ答えられる。
知識があるだけではなく、その場で語るべき優先順位を組み立てて淀みなく答えます。言うまでもなく頭脳明晰。
誰かが用意した作文を読むことしかできない、それすらもまともにできない首相とは多いに違います。
「安倍はダメだが、代わる人がいない」という人がたくさんいるのは不思議です。
それは「自民党内がカスばかり」という意味でしかない。
面の皮の厚さだけは、立派な政治家ですが、これ以上無能なアンポンタンはいないです。
山本太郎の演説、参院選に入ってから、たくさんの支持者、サポーターが集まるようになりましたが、それ以前の辻立ちはかなりアウェーな状況とも言えたのです。
その中でなんでも質問してくれ、ご意見も拝聴すると言ったわけです。
近頃は「クソ左翼死ね」という暴言を浴びました。
それでも山本太郎は、少しもひるまず
「ありがとうございます。クソ左翼死ねというお言葉をいただきました。ありがとうございます。死にたくなる世の中を変えたいために私は立候補してるんだ。みんなに生きていていただきたい。」
そして、そのあとに演説に激しい怒りの調子が出てくるのです。
その怒りは、ヤジの本人に向いたものではなく、今までの政治と世の中に向けたものです。
これはさらなる暴言を祓うためでもありますが、僕は違う面も見ています。
怒りのエネルギーを転換しているのです。
ヤジられれば誰でもムッとする。
でも太郎氏は、そのような方向に怒りを向けないで暴言のエネルギーを受け止めてよい方向に流してしまう。
およそ、役者というものは、架空の感情を生きることができます。
台本に書いてある架空の人物の役柄の感情を生きる。
そう感じているように演じるのではなく、本当にその感情を生きるのです。
そういう訓練があります。
太郎氏は当然のそのような訓練を受けて、能力も持っているでしょう。
しかし、その域をはるかに超えて、感情をセルフコントロールしています。
それができるから、ハードな政治の世界、選挙戦を疲れを見せることなく生き残れるのです。
多くの政治家は、無神経、厚顔、ルーティン、都合の悪いものの無視によって、政治の世界をサバイバルしています。
しかし、太郎氏は、誰よりも細やかに気を配り、つねに工夫して創造的であり、自分に都合の悪そうな小さな声にも耳を傾けて活動しています。
政治の世界新しい集団を立ち上げて、そのリーダーとして活動するのは、どれほどの激務でしょう。
それができるのは、明晰な頭脳とともに、メンタルの転換の速さと強さがあるのです。
そうでなければどんなに恵まれた資質を持っていても疲れ果ててしまいます。
その根底には、無私と赤心の2つがあります。
私というものがあっては、とてもこれだけのエネルギーは出てこない。
これが無私。
そして、いつも心から思っていることをいう。
きれいごとではなく、相手に心を通じさせる。
これが赤心。
山本太郎は生意気だ、嫌いだ、という人はここが見えていないのだろうと思います。
自分の人生観という狭い窓からしか人が見られない。
しかし、太郎氏のサポーターたちは、こういう人たちにも話しかけて変心させています。
今まで政治を諦めていた人たちが、そこまでのアクションを起こしています。
それが無私と赤心の力です。
僕は山本太郎氏が首相になって、外交をする姿を見てみたい。
G20に山本太郎が首相として立っていたら、どんなによかっただろうと思います。
いまれいわ新選組が重点的に語っていること以外に、日本には2つの棘が深く刺さっています。
一つは日米安保。
もう一つは原発の廃炉。
どちらもたいへん重大なテーマです。
そして、どちらも放置しておくとどんどん深刻な事態になる。
今までは野党も含め、推進、無策、膠着、隠蔽、弥縫、要するになすすべがありませんでした。
その道はこれから先も茨の道でしょうが、無私なる天才、山本太郎氏には、もっともっと仕事をしてもらわないといけません。
安保や原発を正面から見据えて、適切かつ創造的な努力をしてくれるのは、山本太郎とれいわ新選組しかありません。
一朝一夕に片付くようなことではありませんが、きっと常人では気づかない新しいアプローチを与えてくれると思うのです。
山本太郎が最後の希望であると気づいている人たちは
熱烈に動き出しています。
あなたも一票。あるいはもっと。
お願いします。
]]>◆山本太郎氏の不正選挙に対する態度http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2842019-07-16T09:18:52+09:002019-07-16T00:18:53Z2019-07-16T00:18:52Z
まだ参院選に突入する前に、赤羽で太郎氏の辻説法に出くわし、聞き入ってしまったのですが、質問コーナーで不正選挙について聞かれていましたので、これをお伝えします。
*
太郎氏の返事は「まだ国会で質問したり、法的に動いたりするほどのファクトが出てきて...村松恒平
まだ参院選に突入する前に、赤羽で太郎氏の辻説法に出くわし、聞き入ってしまったのですが、質問コーナーで不正選挙について聞かれていましたので、これをお伝えします。
*
太郎氏の返事は「まだ国会で質問したり、法的に動いたりするほどのファクトが出てきていない」
ということでした。
不正選挙の話は「では、投票しても無駄じゃない」ということになるので、太郎氏としては望ましくない。
今はとにかく投票率をあげることが大切なのです。
「もし不正選挙ですべての票を支配できるなら、玉城デニーさんは沖縄知事にはなっていないでしょう」
不正選挙についてあまりナーバスになるべきではないのです。
ぼくも不正はあるのではと疑っていますが、まだ小規模でしょう。圧倒的な投票があれば、選挙結果を左右できません。
不正選挙を摘発するときには、完全に首根っこをおさえて、捕まえるべきで、影に怯えるべきではありません。
投票はボールペンで書く方がいい、といいますが、あるサイトでは、ボールペンの方が謀略で鉛筆のほうがいいと書いてありました(笑)。
それくらい憶測レベルのことが流通しているということです。
とりあえずナーバスにならない。
これでお願いします。]]>【首相の器】山本太郎の政治家としての天才性 その3http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2832019-07-16T08:24:41+09:002019-07-15T23:24:41Z2019-07-15T23:24:41Z山本太郎の見ている世界の広さは類がない。
視野が広いということはよく言われるが、太郎氏の場合は、広いだけでなく深い。
またその視界には曇りがなく、乱視や盲点がない。
そこに懐の深さと寛容性がある。
*
れいわ新選組の比例候補特定枠は2人とも全身...村松恒平
視野が広いということはよく言われるが、太郎氏の場合は、広いだけでなく深い。
またその視界には曇りがなく、乱視や盲点がない。
そこに懐の深さと寛容性がある。
*
れいわ新選組の比例候補特定枠は2人とも全身麻痺である。
1人は障害者、1人は難病。
この人たちは誰の目にも入らない。当事者だけが苦しんでいる。
しかし、太郎氏については「見えない人たち」ではない。
障害者を候補者に立てることは、各党も始めている。しかし、全身麻痺となると、その視線は通り過ぎてしまうだろう。まさに候補者として、議員として活動する障害はたくさんあるわけだから。
太郎氏はそこを選ぶ。彼らが議員になれば、一悶着も二悶着もあるだろう。
それでこそ彼らは「見える人たち」になる。
与党議員は自らの差別感情を隠すのに苦労するだろうし、何人かは失敗するだろう。
日本には精神的なものも含めて障害者は900万人もいるとどこかに書いてあった。
だから、その人たちが国会に「見えない」のはおかしいことだ。
単なるセンセーショナリズムではなくて、今まで起きていなかった当たり前のことが実現するのである。
*
大西つねきさんという人も、大した人物で、フェア党という名前で自分で政治活動をしていて、すでにたくさんのファンがいる。
しかし、彼はれいわ新選組の公募に応募したことを事前に動画で語っている。「受け入れられなければ独自でやるしいっしょにやれればそれに越したことはない」的な。
公募で落ちたらかっこ悪い的なレベルの心の動きはない。
そして山本太郎はもちろん彼を受け入れた。
太郎氏の世界は、このように人を全部吸付け、引きつけ受け入れてしまう。
*
視野の広さは空間だけでなく、時間についてもある。
未来を見通し、シミュレーションしてすばやく判断する能力は尋常ではない。
れいわ新選組の名称については、変だという人がいる。
これは与党が「令和」と連呼できなくしたのだと書いていた人がいて、なるほどと思った。
「元号が変わって新しい時代が来た」的なあまり中身のない話は、与党有利であろう。
中身のない作文にたいへん便利な「令和」をあらかじめ独占してしまったわけである。
アベや与党候補者が令和という言葉を使えないと思うと愉快で仕方がない。
太郎氏はこういうことを見ている気がする。
深謀遠慮ともいえるが、動体視力のよさともいえる。
太郎氏が政治家としてフル回転で働いているのは幸せなことだ。
日本は変わる。]]>【首相の器】山本太郎の政治家としての天才性 その1http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2822019-07-16T08:21:00+09:002019-07-15T23:22:57Z2019-07-15T23:21:00Z山本太郎は天才だとつくづく思う。
マイケル・ジャクソンが音楽とダンスの天才であるように、政治の天才である。
これについては、すでに一冊の本が書けるくらい観察している。
どこが天才か少しだけ例をあげよう。
ほぼ徒手空拳でれいわ新選組を立ち上げて、...村松恒平
マイケル・ジャクソンが音楽とダンスの天才であるように、政治の天才である。
これについては、すでに一冊の本が書けるくらい観察している。
どこが天才か少しだけ例をあげよう。
ほぼ徒手空拳でれいわ新選組を立ち上げて、これだけの熱狂の渦を作っている。
これは誰もが知るところだ。
そこに隠れた天才性の一つは、候補者一人一人を輝かせる力だ。
れいわ新選組の準備、候補者選びに「選挙5回やったくらいのエネルギーを使った」と太郎氏は述べている。
結果的にこれ以上ない、すばらしいメンバーだと思うが、オファーは何人にも断られている。
いわば残った寄せ集めメンバーでもある。
この軍団が輝いて見えるのは、中心に山本太郎がいるからだ。
それぞれ1人で出馬していたら、これだけのスター性は発揮できない。全く当選ラインは覚束ないだろう。
そこに太郎マジックというものがある。
このこと詳細に分析して述べると長いのでやめる。
このような天才が365日、命がけでまったく無駄のない活動をしているのである。
そして、天の時がある。
プレスリーやビートルズが登場するときに、時代は「用意されて」いた。
圧倒的に広がるブームは誰にも止めようがなかった。
同様のことが起きている。
安倍政権の自民党政権としても前代未聞の堕落、日本全体の危機と沈滞が「時代」を用意してくれた。
あと、2.3回の選挙で、れいわ新選組は、与党になる可能性が高いと感じている。そのとき山本太郎は首相になる。
(野党共闘を超えて、参院選後は、連立や統一名簿などを探る動きが激化するだろう)
次の選挙は、今回の選挙には似ていないだろう。
今回の熱いサポーターたちが、いわば基盤になって機能する。
資金も潤沢になる。
他党から議席を持って流入してくるものもいるだろう。
今回の選挙が1から始まったとするなら、15くらいから選挙を始めることができる。
そういうエネルギーを太郎氏は決して取りこぼさない。
テレビも報道しないわけにはいかなくなる。
負ける理由がない。
今回の参院選で怒涛の勢いを見せつけたい。]]>◆山本太郎氏の不正選挙に対する態度http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2812019-07-15T19:24:16+09:002019-07-15T10:24:16Z2019-07-15T10:24:16Z
まだ参院選に突入する前に、赤羽で太郎氏の辻説法に出くわし、聞き入ってしまったのですが、質問コーナーで不正選挙について聞かれていましたので、これをお伝えします。
*
太郎氏の返事は「まだ国会で質問したり、法的に動いたりするほどのファクトが出てきて...村松恒平
まだ参院選に突入する前に、赤羽で太郎氏の辻説法に出くわし、聞き入ってしまったのですが、質問コーナーで不正選挙について聞かれていましたので、これをお伝えします。
*
太郎氏の返事は「まだ国会で質問したり、法的に動いたりするほどのファクトが出てきていない」
ということでした。
不正選挙の話は「では、投票しても無駄じゃない」ということになるので、太郎氏としては望ましくない。
今はとにかく投票率をあげることが大切なのです。
「もし不正選挙ですべての票を支配できるなら、玉城デニーさんは沖縄知事にはなっていないでしょう」
不正選挙についてあまりナーバスになるべきではないのです。
ぼくも不正はあるのではと疑っていますが、まだ小規模でしょう。圧倒的な投票があれば、選挙結果を左右できません。
不正選挙を摘発するときには、完全に首根っこをおさえて、捕まえるべきで、影に怯えるべきではありません。
投票はボールペンで書く方がいい、といいますが、あるサイトでは、ボールペンの方が謀略で鉛筆のほうがいいと書いてありました(笑)。
それくらい憶測レベルのことが流通しているということです。
とりあえずナーバスにならない。
これでお願いします。]]>【首相の器】山本太郎の政治家としての天才性 その2http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2802019-07-15T10:27:00+09:002019-07-15T23:16:01Z2019-07-15T01:27:00Z
今日も一つの要素を書きましょう。
数字に強い! データ主義。
政見放送でたくさんの数字をメモも見ずに話しました。
頭脳の働きも記憶力もすごい。
ふだんの演説においては、図表をモニターに映すことが多い。オフィシャルな数字を使って、政策の矛盾を単...村松恒平
今日も一つの要素を書きましょう。
数字に強い! データ主義。
政見放送でたくさんの数字をメモも見ずに話しました。
頭脳の働きも記憶力もすごい。
ふだんの演説においては、図表をモニターに映すことが多い。オフィシャルな数字を使って、政策の矛盾を単純に理解させることができます。
それから選挙情勢も独自調査しているようです。
これは千万単位の金がかかりそうですが、たぶん3億円の中に含まれているでしょう。
それによって作戦を変えていく。
生き金です。
政策の優先順位も、選挙民の強い関心をデータとしてとらえて、そのベースで作ってあります。
ですから広く心を捉える。
野原さんの政見放送には、公明党批判はでてきませんでした。創価学会を前に出すのは得策ではないのでしょう。そこらへんの作戦も太郎氏が立てていると思います。
こういうデータに基づく方針決定実行は、有能なマーケッターや、ビジネスマンなら当たり前にするでしょうけど。
太郎氏の場合は、それぞれ他にもAクラスの能力を備えていて
なおかつこれもできるというのが天才です。]]>⬛️ウヨも納得?! ウヨの完璧分析 1.なぜウヨは大半がバカなのか。http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2792018-05-04T10:37:57+09:002018-05-04T01:37:57Z2018-05-04T01:37:57Z
左翼は理論、理性に依拠しているから(正しいという意味ではない)、理論闘争、分派がある。
ウヨは、心情に依拠しているから、内ゲバ的なことがほとんど起こらない。
雑なこと、間違ったことをいっても、同じ心情を共有しているもの同士として、微笑ましくスルーする...村松恒平
左翼は理論、理性に依拠しているから(正しいという意味ではない)、理論闘争、分派がある。
ウヨは、心情に依拠しているから、内ゲバ的なことがほとんど起こらない。
雑なこと、間違ったことをいっても、同じ心情を共有しているもの同士として、微笑ましくスルーする。
頭が悪くても一途に信じ込む心情こそが尊いのだ。
どんな妄想も冷笑されたり、矯正されたりしない。
考えが次第に深くなっていったりもしない。
妄想と確信は深まる。
したがってウヨの世界では、バカでも居場所がある。
左翼はマルクスを読まないと威張れない(近頃はほとんど誰も読んでいないと思うが)。マルクス読まないまでも、なんとか体系的に世界全体を理解しようとする。
間違うと善意でやっていても、徹底的に叩かれる。
バカと義理人情は抑圧される。
義理人情を無理に権利に置き換えようとする。
ここに左翼の居心地の悪さがある。
左翼には『資本論』のようなバイブルがあるが、右翼にはない。
いや、あると思うが読まれないだろう。
本居宣長や平田篤胤、賀茂真淵をウヨの誰が読むだろう?
読んだとしても原典がすでに理論体系的というより心情的であろう(読んでないから知らないけど)。
本を読むとすると、ポップ右翼書である。これらの著者は心情を鼓舞すればいいのであるから、いい加減なことを吹きまくっている。
百田某や、田母神某(いまやウヨ界でも信用失墜かもしれないが)の言説をみれば、いかにすぐに調べれば嘘とわかる不正確なことをいっても、整合性がないことを言っても、その世界では信用を失わないか、むしろ、人気が上がり続け支持され続けるかがわかる。
これらのポップウヨの言説は、ネットでこそ批判されるが、著書では批判されることがない。左翼は読まないし、右翼同士は相互批判しないからだ。
どんなに間違っていても、妄想的でも「その志や善し」というわけだ。
たとえば、ウヨになりたてのまだ妄想が頭の芯まで沁みていない、頭の切れる櫻井よしこがウヨ仲間の事実誤認や言っていることの矛盾をばっさばっさと切り捨てたらと想像してごらんなさい。それは強い。もうズタズタになってしまうでしょう。それをやったらもうウヨではない。櫻井よしこはサヨの朝鮮人になってしまう。
こう考えると、ウヨの相互批判はまったく存在しないことが理解される。
批判した途端にウヨの外に出てしまうわけだから、その途端に相互ではなくなってしまう。
籠池さんへの手のひら返しをみれば、ウヨを抜けるということがどういうことかわかる。
それまでちやほやしていたものが、超法規的に拷問的で理不尽な監禁をされてしまう。
少しでも逆らおうとした者は仲間ではなくなる。
友人も支援者もゼロになる。
「彼の人物はすばらしい」という人は1人もいなくなる。
個人のオリジナルな価値はなくて、ただウヨの同志であるから価値がある。
サヨ、反体制派のほうは、相互批判で疲弊していく。
反反原発とかいって、中には、「自分は原発にはいちばん反対だけど、反原発運動は頭が悪すぎて我慢ならん。中でもデマがいちばん有害だ」とかいって、反原発の間違いを叩いて回る人がいる。
それを専門にやっていて、自分自身が原発に反対だということは、まったく表明しない。自分のタイムラインでは、全然関係ない自分の趣味や飲んでいるビールを載せている。
それってどちらかというと、原発推進派を利するだけだけれども、本人はそうは思っていない。つまり、敵よりも自分に似ていて、捉え方や方法論が違う人間のほうが憎い。間違いが許せない。
それくらい反体制派は相互で仲が悪くなって屈折していく。
それは新左翼の内ゲバ以来の伝統なのです。
まあ、こちらもバカですな。
サヨはさておき、ウヨ。
そして多くのウヨは、ポップ右翼書すら読まない。ネットで必要な主張のテンプレートは一通り以上揃うからだ。ネトウヨという所以である。
もともと左翼嫌いという心情は十分にあるので、これでテンプレートやパターンさえ与えられれば、左翼やリベラルに対する嫌がらせの書き込みは十分にできる。
彼らの多くは匿名であるので、論争らしい論争はしない。
都合が悪くなったら、沈黙、無視、スルー、論旨のすりかえなどをすればいい。
ちょっかいを出して嫌がらせをできれば、彼らは正義を執行したと感じられるのだ。短い言葉で相手を苛立たせ、本気に怒らせれば大満足である。
自分よりも知識があり、自分より賢いだろう人間が本気になっていることを邪魔して存在感を示せればいいのである。
それだけで自分は賢いし、正義の人間だと思える脳なのである。
彼らが守るのは、自分の心情であって、理論の体系性ではないから(元々理論も体系性もないから)、論争としてアンフェアであることなどは気にもとめないどころか、むしろ美意識に適うのである。
かつて右翼の宣伝カーはスピーカーの音質が例外なく悪かった。あれも美意識だろうと思うのである。自分より賢く自由で穏健で豊かで平和な人々の生活感を逆なでできればいいのである。
なんというルサンチマンであろうか。
でも彼らの心情を他に受け入れてくれるところがないんだから仕方ないのである。
とにかくスピーカーの音質は悪い。言っていることは悪意に満ちて、無責任支離滅裂。それでも仲間がいる! 日本という大きな美しいものに帰属していて、つまはじきにされない感じがある。(感じがあるだけで本当は超孤立している!)
自分はバカでも、有名人や地位のある人、自分より頭のよさそうな人も同じことを言っているので安心なのだ。
そういう意味で、ウヨ文化人はウヨが寄ってくるのでお金や仕事になるのだ。
このようなウヨの言説の育成に政府が何億か何十億かわからない予算を注ぎ込んで、とにかくすごい量に増幅している。だいたいネット工作費などは数百万もあれば相当な効果が出そうなものである。それを電通や博報堂のマージンが相当あるにしても、何億も注ぎ込んでいるのである。
いわば戦艦がサヨという島に向かってバンバン艦砲射撃をしているのである。ウヨはそれに混じって、ピストルで人を後ろから撃つという具合で、誰でも安全に簡単に参加できるのである。これほど安易に自己主張できる場は他にないと言っていい!
自己主張といっても、自己というほどのものはない。ただのテンプレートだが、それでも気持ちいい。
ウヨほどオリジナルという概念から遠いものはない。誰が誰か見分けがつかない。相互批判がないので、洗練されることもないし、より自分の本質に近づくということもない。したがってイトミミズのようにだいたい似たようなことを言いながらウヨウヨしている。
先に進もうと思ったら、妄想の度を深めていくしか道がない。
ウヨがこんなに発生するのは日本社会がバカを孤立させるからいけないのです。
学歴社会もどんどん根深くなって、もはやめったに問題意識にすら上らなくなっている。
そして、 IT社会も目端の利く商才のある人間はチャンスがあり、成功するかもしれないが、そこでも以前より激しい選別がある。
そこで落ちこぼれる人々にどんな希望があるか。
バカは孤立し、絶望し、バカなだけでなく精神的にも貧しくなり、ネトウヨに光明を求めるのです。ネトウヨになるとさらに激しくバカになる。でも気持ちよくなれる。
バカ養成強化ギブスなのです。
日本社会自体がバカ養成社会、しかし、大量のバカを生産したとき、これが流動化して、不満が溜まり、社会主義化しては権力者にとっては困る。
そこでウヨという存在形態が求められる。
しかも左翼は利口ぶってバカをバカにするから、こわくて近寄れない。それでより安易なウヨに人は流れるのです。
バカというのは、交換可能な存在として扱われるすべての人のことです。
そこに悲しみや怒り、わだかまりがある。
「なんか違うんだよ!」と叫びたくなる。
そのときにたとえば、過去にはパンクロックという反抗のテンプレートがあった。
でも、そのテンプレートは難しい。勇気や行動力がなければいけないし、3コードでも楽器が弾けなくてはいけない。創造性もいる。努力もしなければいけないし、人前にもでなくてはいけない。ウケなくてもめげてはいけない。
これをウヨと比べてみればわかる。
まず体制翼賛だから、反抗のようなこわいことをしなくてもいい(本人たちは赤化と朝鮮人の陰謀が世界をおおい、自分たちは勇気ある少数派だと思っている。しかし、もっと奥底では体制側だという安心感がある)。
簡単だから努力いらない。匿名だから勇気いらない。卑怯なほどいい。ネット上に書くだけだから、ひきこもりでもできて行動力いらない。人とうまくつきあえなくでもいい。楽器弾けなくていいし、文章力も人を不快にさせればいいだけ(性格が歪んでくるので簡単)。創造性いらないし、勉強もいらない。自分で考える必要ない。ネットで仕入れた嫌悪や憎悪を吐き出せばいい。
この文でバカをたいへんバカにしたが、筆者も大して頭がいいわけではない。普通くらい。ただ長いこと自分でものごとを観察して考えてきたので、この程度の文章は書ける。
人のテンプレートは使わない。
ここでいうバカとは、最終的には、オリジナリティのなさ、のこと。
お前は誰だ? と聞いたときに精神に「ウヨ」という属性以外に活き活きとした領域がない。
ネジが利かなくなることを「バカになる」、というでしょう。
交換可能でない自分が愛しくない人は、バカになったネジと同じなのです。
人がオリジナルでなくなって、交換可能な存在に自らなったとき、それをバカというのです。交換可能なのに自分の主張があると思い込んでいるのはね。
純粋に頭の良さという意味でいうならば、人はピンからキリまでグラデーションなのです。
その中で筆者はわりと真ん中辺だろうと思うのです。
ですから、バカになろうと思えばなれた。チャンスはあったし、じっさいバカなときもあったし、今でもかなりバカですが、それでもネトウヨは「救いようのない」バカだと思うのです。
つまり話し合いのできないバカで、人の話を聞いて少しずつ賢くなるということがないのです。
仲間内の情報だけで外の話を聞かないから、世界が一面的に見える。宗教と同じ。より純粋なバカか狂信者になるしかない。
ウヨの人は長い文章を読む力がない。
たぶんこの文章を読み取る読解力はない。
読解力があっても、理解したら自分の価値観が崩壊してしまうから、ますますもやがかかったように頭や心に入ってこない。
それでももしここまで読み進むことができたウヨの方がいたら申し上げたい。
ウヨは脳と心を蝕む。
自分でバカバカしくなってやめるしかないんだよ。
君は外から言ったって聞きはしない、「手のつけられないバカ」なんだからね。]]>山澤清さんに会いに行った話http://kokorogadaiji.jugem.jp/?eid=2782017-09-04T12:16:00+09:002017-09-07T08:09:22Z2017-09-04T03:16:00Z山澤清さんに会いに行った話
本年6月くらいに、こんな記事を読んだ。
「金がないなら稼げ」元ヒモのマッドサイエンティスト農家が語る人類改造計画
http://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/dango07
この記事おもしろい。
「元ヒモのマッドサイエンテ...村松恒平
本年6月くらいに、こんな記事を読んだ。
「金がないなら稼げ」元ヒモのマッドサイエンティスト農家が語る人類改造計画
http://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/dango07
この記事おもしろい。
「元ヒモのマッドサイエンティスト農家」とは、どんな人だ? と思うでしょう。
読んでみると、なんとも魅力的な人物で、底が抜けたバケツのように深い。
隙だらけのように見えて、やっていることは大変理にかなっているように思われる。
ブログをFBでシェアして、この人、一度会いに行ってみたい、と思った。
この人のすごいところは、自分の原理で動いていること。
それも頭で考えた原理ではなくて、生き方が根っから違う生物みたい。
世の中の原理とは大きくズレているはずなのに、生命力が強過ぎて、押さえ込まれることがない。
自由自在に生きているように見える。
坂口恭平さんにも、同じ印象を持つが、こちらは、何か悩みとか、相談とか、用事とかないと、漠然と会いにいくのはややためらわれる。
Facebookで「会ってみたいなー」と書くと、仙台の鈴木琴似さんから、やはり「会ってみたいですね」とコメントがついた。
では、会いに行こうか、となりました。
ただ、それだけのことから会いに行ったのです。
するべきことをする、義務を果たすより、こういう思いつきを実行に移すのは快感です。
自分の世界が広がります。
立派な人でも、隙のない人であれば、いきなり会いにはいけない。
多忙な人に、「何しにきた?」と言われると困りますからね。
記事から漂う空気感は、そういうものがない。
そこも魅力だったのです。
自分で作った野菜のレストランをしているので、そこで食事をして、少しお話をうかがえますか? とメールしたら、スタッフの方からのメールで快諾をいただきました。
そんなことで8月14日に仙台からKさんのクルマに乗せていただいて、鶴岡のレストランを訪ね、会見が実現したのです。
僕に執筆の時間がないので、さらなる道中のいきさつなどは省きます。
ただ少しだけ。
レストランの料理は、肉魚使わず、調味料最低限。それで滋味豊かで、ゆっくり味わいたくなる満足のいくものでした。
レストランには、多種多様な作物を育てている巨大なビニールハウスを通ります。お話はそこの一角に座ってお聞きしました。
ここには、ひっきりなしに来客があります。
山澤さんは、わけへだてなく、いろいろな人と話し込んでいます。
山澤さんの話は、水量の多い河の流れのようで、とどまることがありません。
話と話の合間にわずかに質問などをはさむこともできますが、質問しなくても話は途切れません。
今回は商業媒体に発表するなどの目的のあるインタビューではないので、ほとんど質問ははさまず聞く一方でした。
それでも2時間止まりませんでした。
こちらの都合で退去したので、それがなければ、もしかすると、さらに数時間続いたかもしれません。
深い意図もなしに、気楽に会いに行きましたが、お世話になった琴似さんはじめ、数人の友人にレポートを促されました。
稀有な人物にせっかく会ったので、ブログ記事に書くことにしました。社会的にも意味あることと思います。
録音はもとよりメモも取っていませんので、記憶、印象での再生となります。
精度の保証はないということですが、インタビューは仕事でしていたので、さほどひどくはないでしょう。
ただ独特の早口の口調は、再現できません。適当な口語になります。
—————————山澤さんとの会見要旨------------------------------
▶︎話の順番は覚えてない。適当なところから始める。
●心は赤ちゃん ハルシオンと酒
「俺は身体は年寄りだけど、心は赤ちゃんなんだよ。いつも何しようかって考えてる。24時間暇で暇で」
24時間といっても寝る時間があるでしょう (by 琴似さん
「俺寝たくないないんだよ。ほっとくといつまでも目がぱっちり開いて起きているの。仕方ないから、ハルシオンを酒で飲んでシャットダウンするの」
それめちゃくちゃ身体に悪いですよ!
「平気だよ。もう20年もそうやっている」
▶︎身体は老人というが、そうは見えない。70歳くらいなのに、たくましい40代くらいに見える。お肌つやつや。これも原種の野菜パワーのおかげだろうか。「身体にいいことは何もしていない」というが、両足に2キロの重りをつけていると冒頭の記事にある。
山澤さんの「何もしていない」はどういうレベルかわからない(ちなみにこの日はつけていなかったから、やめたのかもしれない)。
「24時間暇で暇で」というのも、文字どおりに受け取ることはできない。たしかに僕らに話をしてくれたことを含めて、4時間ほどの滞在中、見ている限り、ずっと接客をしていた。
それも仕事といえば仕事で、きっと他の仕事も「暇だから」すごい集中力でしているに違いない。
酒とハルシオンは、よいこのみなさんは決して真似してはいけない。ハルシオンだけでもいけない。山澤さんはたぶん肉体も特殊であると思う。
琴似さんはハルシオンに酒は、「嘘でしょう」と真に受けていなかったが、僕はありうると思う。
身体ごと原理が違う。
太陽の中で核融合が起きているように、この人の中では夾雑物のない創造性がつねに爆発していて、それが超人的なエネルギーを生んでいる。そういう印象を受けた。
身体に悪い話をさらにしよう。
「俺は1日60本タバコを吸うの。2年前から始めた。俺の仕事は嗅覚が大事だ。指先にタバコの匂いがつくとそれが鈍る。でも、いいやと吸うことにしたの。60本のノルマ吸いきれなくて、夜中に3本いっぺんに吸うこともある。……俺は人との約束はどうでもいいが、自分との約束は守るの。60本吸うと決めたら吸う」
▶︎どうやらいわゆる禁煙ファシズム的なこと、世の中が一つの方向に傾いてしまうことに頭に来て始めたらしい。
だからといって60本吸わなくてもいいと思うが。
「副流煙がどうの、という人がいるが、お前が食ってるポテトチップスのほうがよほど身体に悪いってぇの。ようするに今をとるか、100年後をとるか、2つに1つなんだ。今をよくしようとするのにみんな頑張ると、100年後のことは誰も考えなくなる」
▶︎100年後とは、野菜の品種の改悪と食べ物の劣化が子どもたちに与える影響のことを主に言っている。嫌煙権で自分のいまの健康をうるさく気遣うくせに、未来のこと、全体のことを少しも想像しない精神に対して憤っている。今か未来か。両方ではなぜダメかはわからなかった。
聞けばロジックがあったと思うけれども。
「だから俺はタバコを吸うことにして、ピアスの穴も開けたの」
▶︎金の丸いピアスは、白金台のマダムからのプレゼントだという。イエローダイヤがどうしたとかで、数十万円するという。
ピアスも、「今なんかどうでもいい」という表現なのだ(たぶん)。
にしきのあきらから壷をもらった、とも言っていた。
全国にファンがいるのだろう。
レストランを開くに当たって、投資家を募ったときも、東京に説明会に行って必要資金のうち800万円(だったと思う)を調達した。資金のごく一部だ。
投資家は億の単位で出したがったが、「農業やるのにそんな金いらない」と断った。
結局カネでしばられることになるからだ。
●自立している
「俺の会社は35年やっているけど、ほとんど横這い。ほんの少しずつ右肩上がりで、つぶれもせずに続いている。こんな会社ないよ。野菜食べれば生きていけるから、何が起きても困らない。どんな政府になってもいいんだ。なんならイスラムの政権でもいい。だから、俺、選挙権いらないんだ。いらないから返します、と返還にいったら、それは困ります、と断られた」
▶︎選挙で棄権する人は多いが、権利を返還しようとする人はいないだろう。
なんとも過剰で、山澤さんらしい。
さきほど「人との約束はどうでもいい」と書いたが、山澤さんは何より束縛を嫌う。たぶん「他人との約束は破ってもいい」ではなく、約束めいた関係はできる限り作らないで生きている。
大きな利益を生むような構造は、できても作り出さない。
およそ事業家で億単位の融資に心を動かさない人間はいないだろう。
でも山澤さんは違う。
それではカネの動きのほうがメインになってしまうからだ。
そして野菜という食べ物があれば、カネにはほとんど依存しなくていい。
そういう安定と自立を確保して生きている。
それは上手に商売をして荒稼ぎをしているより、ずっと自然で賢く見える。
*フォトリーディングと料理
「化粧品の免許を取るには、こんなに(両手を40〜50センチくらい広げて)資料を読まないといけない。俺は写真を撮るみたいに記憶できるんだ(フォトリーディングができるらしい)。それでも1年半かかった」
「資格は他も調理師免許の他、いくつももっている。(なんかニッチな資格をいろいろ言っていたが村松が忘れた)。普通の人は職業の足しにするんだろうが、俺はほとんど使わない。持っていても役に立たないと証明するために持ってる」
「俺はもともと料理人だが、レストランのスタッフに料理は教えないよ。料理は理を料る(はかる)と書く。どの野菜をどれくらい加熱したらうまいか、それを調べることは教える。
原種の野菜は、アクが強かったり、癖がある。そして収量も少ない。それをおいしく食べるには、どれくらい加熱したらおいしいか、一つ一つ調べないといけない。あとは全部任せている」
▶︎山澤さんは、600種類の野菜の原種を集めて育てている。原種は作物からタネがとれる。そのタネから野菜を育てることができる。しかし、いまはタネができないように品種改良された種類の野菜が農業の主流だ。農家は毎年タネを買ってこなければ仕事ができない。
モンサントのような企業が野菜のタネをパテントのように権利化しようとしている大きな流れの中にある。
原種を集めるのはたいへんだったのでは? と聞くと「いや簡単だったよ」という。
早口で説明されたが、村松の聞き取りと解釈が正しければ、次のようである。
原種のタネは、全国のタネ屋に普通にある。
ただ売れないから主流ではないし、ほうっておけば滅びる。
要するに原種はまだ十分にあるけれども、散逸して存在していて滅びる運命にある。
それを山澤さんは、一人で集めて育て、データを集積している。
どこにいけば何のタネがある、というリストを見せてくれた。
これを作るのが常人にとって簡単なことだったとも思えないが、山澤さんの集中力の前には何事でもなかったらしい。
「このリストをもう少し整えたら無料で公開しようと思ってる」
彼をフォローする農家は全国に800人ほどいるらしい。その800人と具体的にどういう関係かは聞けなかった。とにかく彼の話は水量が多く、どんどん流れていってしまう。
しかし、無料で情報を流しているようだ。
そのあとに次のようなやりとりが続く。
「権力ってなんだと思う?」
珍しく彼のほうから琴似さんに質問した。
「権力ってのは、情報を流さないことによって、自分の優位性を確保することなんだよ。それ以外にないんだ。俺はそのことを植物(生物)から学んだよ」
この権力論は、シンプルで斬新で魅力的だ。
情報だけではなく、カネやエネルギー、そしてタネ。
独占することによって支配しようとする力が権力。
生物から学んだという部分が気になるが、話はどんどん流れていく。
彼自身は惜しげも無く自分の情報を公開しているようだ。
ノウハウや情報をカネに変える気はない。
タネを独占して巨利を得ようとするモンサントのような会社に対して、考えたことかもしれない。
*悩み買います
「俺には悩みというものがないんだよ。悩んでみたい。どうやったら悩めるのか、知りたいんだ。だから、悩み買います、って言っているんだ。悩んでいる人が売ってくれればいいんだけど、『じゃあ、その悩みいくら?』って聞いても値段がつかないんだよ。いざ売ろうとすると、値打ちがないんだ。買ってみたいよ」
*息止めて死ぬ
「あんまり悩みがないから、俺、ときどき息止めて死んでみようかと思うんだ」
と山澤さんは何度か言った。
なんで悩みがなくて死ぬの? と思う人が世の中の大部分ではないかと思うので解説する。
三島由紀夫風にいうと、『生の充溢のあまりの虚無』ということではないかと思う。
事業は順調。
心身は極めて健康で創造力と生命力が溢れている。
悩みはない。
最初に書いたように、太陽の核融合のように生命力が完全燃焼しているとすると。
それは地球に大きな恩恵をもたらす。
しかし、太陽自体には人は住めない。
そして太陽自体が100億年の寿命に倦んでしまうことがあるかもしれない。
だから、酒とハルシオンで強制終了しないと1日が終わらないように、自分の寿命も強制終了しないと終わらない。そう感じているのではないか。
それくらい強い生命力だということだ。
ちなみに自分で息をとめて死ぬことは、常人にはできない。
昔、ミステリ雑誌で「自分で自分の首を絞めて死ぬことができるか?」という記事があった。
「もしも自分の手で紐を使って本気で首を絞めるなら、どこかで気を失って力が抜けてしまう。
ただ紐に摩擦の力が残って首を絞め続けるなら絶命するかもしれない」という論旨であった。
首を絞めてもダメなのだから、自分で息を止めて死ねるものではない。
そんなことができたら、やはり超人という他ない。
*料理チェックの現場にでくわす
帰る頃になって、運のいいことにレストランの女性スタッフが数種類の野菜のエキス、スープを山澤さんに味見してもらおうと持ってきた。このような飲み物を我々もいただいたが、本当においしかった。
野菜だけなのだが、シンプルというより複雑精妙な味がする。
山澤さんは、一口飲んで納得していない顔をした。
「これいくつもの野菜を使っているな。一つ一つ別々に作って混ぜてみな」
たぶん山澤さんの感官は人よりすぐれているはずだ。
タバコを吸い始めても、なお。
山澤さんには、科学者的な実証的・実験精神があるようだ。
一つ一つの野菜が最適な温度で調理されていることの確認。
そのようにして抽出したエキスをどの割合で混ぜたら、いちばんよい味になるのか、いくつも実験してみることだ、と言っているように見えた。
いくつもの配合を作り、メモし、その中からベストのものを選ばなければならない。
それは単純に感覚に頼るより、はるかに手間がかかることだろう。
スタッフの帰り際に、
「いや、これは一般受けするよ。北海道の人間にはこれで十分だろう。でも一般受けするけれども、すぐ飽きられる」
北海道というのは、このスタッフが数年後に北海道でレストランを開く修行中だからだ。
山澤さんは、軽い毒舌を吐いたわけだが、スタッフは慣れているのかけろっとしている。
だいたい味見にサンプルを持ってきたのも、オーナーの承諾を得るためというより、純粋な基準を持つ山澤さんがなんというか、ぶつけてみようと、参考のために試しに来たという風情であった。
▶︎以上、駆け足でのレポートを終わる。
2時間ほどの会見だけをベースに書いているので、解釈について想像力で補った部分がたくさんある。
僕にとって想像力で把握したものは、目でみたもの、耳で聞いたものとさほど違いがない。
もちろん不正確な部分もあるだろう。
そういうものとして読んでほしい。
総じて、注目すべき人物の存在とその発想をさらに広く知らしめたいという善意に基づいて、見たまま感じたままを正直に書いたことだけは間違いない。
追記*
おそるおそるブログに書いたことをご本人にお知らせしたところ、いつも対応してくださるスタッフの方からご返信をいただきました。
ご紹介します。
村松恒平様
メールをありがとうございます。
早速拝見いたしました。
山澤所長が「おれよりおれのこと知ってんじゃないか!」と大変感心いたしまして、
村松様の思ったこと、思ったようにおっしゃっていただいてまったくもって結構なことだ!
と申しておりました。
また機会がございましたら遊びにいらしてください。
どうぞお元気でお過ごしください。
取り急ぎお礼まで
ハーブ研究所スパール
ベジタイムレストラン「土遊農」
山澤 清
代 佐藤
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