INNER LIFESTYLE DESIGN
 〜ナチュラルに生きる方法論序説
身体と無意識 意識と無意識2
無意識に〜する、という言葉は日常よく使いますが、無意識というものが本当にあるのか、あるとしたら、どこらへんにどういう輪郭であるのか、ということまで考えたことがある人はそんなに多くないでしょう。
今日はそこからです。

一つのわかりやすい形は、身体にあります。

身体は言葉が話せないでしょう。
そして、明らかに自分の一部です。
だから、無意識なのです。
身体は言葉とは違う形でメッセージを発します。

人前で話すときに、どきどきしてしまう、上がってしまう、ということがありますね。
そういうときは、舌はもつれて、練習してきた台詞もどこかに吹っ飛んでしまいそうになります。

そういうときに、意識がいくら「落ち着け! 落ち着け!」と言葉で言っても落ち着きません。
身体が興奮して、いつもと違うテンションに上がってしまっているのです。
言葉の次元と身体の次元が違うということがはっきりとわかる場面です。

神経性の下痢や胃炎というものがあります。
これを身体が「イヤだ」というメッセージを発しているのです。

現代人は、そのメッセージを聞かずに、胃腸薬で止めてしまいます。
身体のメッセージを薬品で黙らせてしまいます。
しかし、メッセージそのものが消えたわけではないのです。
いわば火災警報の警報は止めて、火事はそのままにしてあるようなものです。

そもそも神経性のものに薬品は大して効きません。
だから、大量の薬を飲んだり、他種類の薬を飲んだり、より強い薬に乗り換えたりすることになります。

その結果、どうなると思いますか?

身体は聞いてもらえるようにメッセージをより大きな声で伝えようとします。
それでも耳をふさいで、薬品でごまかし続ければ、メッセージは最大級になります。
やがて心が壊れるか、身体が壊れるか、します。
そうしなければ生命の全体が破壊されてしまうからです。

仕事で無理を続けた挙げ句に、何ヶ月も休職せざるをえないような大病をする人がいます。

客観的に見れば、上記のようなとても単純で破壊的なプロセスなのですが、多くの人は平然とこの道を歩みます。
意識はときに傲慢にも無意識を存在しないものとして無視したり、奴隷のようにただ命令を聞くものとして扱うのです。
それは、まったく得策ではありません。
しかし、無意識の声を聞かない人は、当然他人の忠告も聞かないので、自分で気づくしかありません。

無意識がメッセージを発したら、まず立ち止まってそれをよく聞く必要があります。

それをまるで聞かない人、言葉で表せる領域だけが自分であると思っている人は、無意識の警報をだまらせようとしたり、耳をふさいで逃げ回っている人……
そういう人にとっては、無意識の声というのはだんだん恐ろしいもののように思えてくるのです。
そして、いろいろな形でメッセージが発せられると、自分にだけなぜ災難がふりかかってくるのか、理不尽極まりない、と嘆くのです。

しかし、無意識はいうまでもなく自分自身なのです。
じつは意識よりももっと自分の本体であるといえます。
意識と無意識は本来味方同士であって、一体化して一つの方向に向かえば、何もその行く手を阻むことはできません。
60億の細胞の一粒一粒まで、一つの意志で統合されていたら、かなり超人に近い存在になるだろうな、と私はよく夢想します(それは簡単なことではありません)。

それに対して、意識の自分と無意識の自分がお互いに声を聞かず、いがみあっていれば、すべてのエネルギーは浪費されてしまうだけでなく、自分自身を傷つけることになります。

心の中で意識は氷山の一角に過ぎません。
氷山の水面下はずっと巨大な無意識が支えているのです。

自分の心とつきあうときには、この言葉を持たない部分の声を聞くことが大切なのです。

(この項続く)

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意識と無意識 / comments(2) / trackbacks(0)
Comment








>無意識というものが本当にあるのか
>あるとしたら、どこらへんにどういう輪郭であるのか

「夢」も無意識のあらわれの一つですか?

from. / 2009/10/10 5:43 AM
プロの歌手がステージで緊張しながらもきちんとした歌が歌えるのは、腹式呼吸が安定しているからだと聞いたことがあります。きちんとした腹の土台があると、舌が回らないことはあっても声が枯れたりしないそうです。同じように、意識(声)の安定のためには、安定した無意識(息)が必要なんでしょうね。でも、すぐになんとかなるわけじゃないから、薬の応急処置になるんでしょうね。言葉以前のものをどう整えるかというと、僕は身体ぐらいしか思いつきません。
from. 海巳 / 2009/10/09 4:27 PM
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