INNER LIFESTYLE DESIGN
 〜ナチュラルに生きる方法論序説
「狂気」についての質問
子育ての話が盛り上がり途中ですが、緊急度が高いかもしれないので、ワリコミでQ&Aを入れます。
次のようなメールが来ました。

***(以下、質問)

一度コメントをしました「**」という者です。聞いてみたいことがあります。

文章上達「秘伝」スクールの本やメルマガを読んでいて、文章に関して新しい考え方が生まれました。
しかし段々読むにつれて、精神面の考え方を聞いてみたいと思っていました。
ただ「文章」に関係ないので、質問を送るのに躊躇していました。でも、このブログであれば出せるだろうと思い、メールを送った次第です。

自分は父親といい関係ではありません。
小学生の頃、軽いいじめを受け、そのせいで中学2年生の頃に不登校になってしまいました。
そして精神病。「統合失調症」を患うようになりました。

その時から父親との関係は悪くなりました。
父親としては「学校に行くのが学生の仕事」という考え方で、また病気や不登校に関して理解を示そうとしませんでした。
そのせいか、毎日のように怒られていました。

今はあまり怒ることはありませんが、鬱屈した思いが胸の奥底にぐじゅぐじゅとしています。いわば「恨み」です。
少し嫌な行動をすればそれがすぐに心の中で言葉となってしまうようになっています。
なんとなくですが、母も妹も、父のことを快く思っていない気がします。

そこで、自分の中に「狂気」が昇るときがあります。
狂気というか、暴力というか。
自分が父親を殴りたい、罵りたい、殺したい、という思いが出るときがよくあります。
そのたびに自分で抑えようとするのですが、ただ抑えているといつか爆発して、本当に殺してしまうのではないか、という感じがします。

話は飛びますが村上龍さんの「半島を出よ」という小説で、「狂気に対して接する時、まず狂気を認めることだ」のような言葉がありました。
確かにその言葉の意味を受け取ることができますが、どうしても納得できない部分もあります。

そこで。
村松さんに「狂気に対してどうすればいいのか」ということについて一度意見を伺ってみたいなと思い、メールしました。
狂気という言葉、が合っているかどうか分かりませんが。
でも自分の中に昇って来るものは「狂気」という言葉が自分の知っている言葉で合っている気がするので、そう呼んでいます。

もし興味がございましたら、この質問についての意見をもらえるとうれしいなと思います。

ブログ、毎日読んでいます。ぽちっと押しています。
毎回、ためになるというか、納得してしまいます。
お忙しいとは思いますが、ブログ楽しみにしています。


●村松返事

私が観察する限り(知らないパターンもあるかもしれません)、狂気というのは、行きどころのない言葉のエネルギーが暴れているのです。
蒸気機関を見ればわかるように、圧力が閉じられた空間で高まると、たいへんなエネルギーとして放出されます。圧力鍋やエスプレッソを火にかけたとき蒸気が噴出するのを見たことがあるでしょう。
あれは大変堅固な構造に覆われていますが、それでも、私は見ているとコワいです。

心も、同じような圧力の高まり方をしますと、簡単に破裂してしまいます。
いや、本当は破裂するわけにいかないので、それを回避するような現象を起こします。
内部を不活性にしてエネルギーを押さえ込むのがうつ病です。
これに対して統合失調症は(まだデータが少ないので仮説ですが)、心が袋状の閉じたものだとすると、そこに小さな穴を開けてエネルギーを逃がそうとします。
そうすると、通常の回路と違う世界にエネルギーが流れていきますから、多様な現象が起きることになります。

留意しなければならないのは、心は常に自己保全を行おうとしていることです。
決定的に壊れないための緊急体制をとっているのです。

このような事態になる前に、まず心が苦しくなります。
そのときに行動パターンを変えなければいけなかったのです。
胃が痛いと思ったら、食べ過ぎ飲み過ぎではないか、変なものを食べたのではないか、と自分を省みるでしょう。
心も少し苦しかったら行動を改めなければいけません。
しかし、原因を放置しておくから、心がサボタージュをしたり、緊急体制をとらなければいけなくなるのです。

あなたの場合、まずガス抜きをしなければいけません。
爆発しそうになっているものを緩和させなければ。
次に、原因を取り除くことですが、これは後回しです。

>そこで、自分の中に「狂気」が昇るときがあります。
狂気というか、暴力というか。
自分が父親を殴りたい、罵りたい、殺したい、という思いが出るときがよくあります。
そのたびに自分で抑えようとするのですが、ただ抑えているといつか爆発して、本当に殺してしまうのではないか、という感じがします。

殺してしまうかもしれないというのは、ただ事ではありません。
殺意を抱くのと、実際に行動に移して暴力をふるうのとの間には、大きな隔たりがあるでしょう。
しかし、その隔たりの大きさはあなたにも私にも、他の誰にもわかりません。
ということはたいへん危険なことです。

あなたはこのメールでSOS を発しているのです。
その自覚がありますか?

あなたは自分がどれほど苦しかったのかを、これでもかとお父さんに見せつけてやりたいのでしょう。
しかし、お父さんはいつもそれをはねつけてきた。
だから、ますます激しく気持ちを叩きつけたくなる。
それが最初に言った「言葉のエネルギー」です。

今はそのエネルギーは鬼のような形相をしています。
でも、最初は「お父さん、わかって」という素朴な叫びだったでしょう。
それが封じ込められて、次第に恐ろしいエネルギーになったのです。

もし、あなたがお父さんを殺したとすると、人が一人なくなり、あなたの人生も台無しになり、お母さんや妹も不幸になります。しかし、そういう現実の重みも、心の圧力の前には何の重しにもならずに吹っ飛んでしまうことがあります。
心のことは、心の次元で解決しておかないといけません。

とりあえず、圧が高まって危ないと思ったら、セッションに来てください。
東京ではないならメールでも受けつけます。
誰かに理解してもらうことで、圧は低くなります。
お母さんや妹、友人など理解してくれそうな人がいたら素直に自分の苦しみを話すことです。
しかし、そこで無理解な人にまた出会うと危険ですから、用心してください。
それから可能ならば、お父さんとできればしばらく別居したほうがいいかもしれない。

長期的には芸術表現もいいでしょう。音楽や、美術、ダンスなど。ヨガなど身体的なアプローチもいいですが、やはり、まず言葉のレベルで構造を調整しておくのが最初です。

しかし、自分一人でそのことについて文章を書くのは悪影響がでる可能性があります。
自分の言葉だけでは、同じところを回ってしまうのです。
ネット上でそのことについて書くのも、ひとりよがりになって、あまりよくないでしょう。

とにかく、

今が危険な状態だとはっきり認識する
圧力を抜く(この文を読んで理解するだけで少しはいいでしょう)
苦しみを誰かに理解してもらう
原因をできるだけ解除する

まだ若いと思うので、以上のこと、やっておいたほうがいい。
うらみにうらみが積み重なるとやっかいなことになります。
もう十分積み重なっていると思うかもしれないけれども、人生はまだまだ長いからね。
今のうちです。



**
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Q&A / comments(13) / trackbacks(0)
Comment








花さん

それが閉じこめられた心のエネルギーです。
ときには身体まで壊してしまいます。

不満はなるべく生み出さないほうがいい。
生まれてしまったら、早く発散してしまったほうがいいのです。

とても単純です。

汗をかくのは、涙を流すのと同じで、水分で出るかもしれません(笑)。

*

てっぺいさん

心配することはありませんよ。
いま話題に出ている親は、そういうレベルではありません(笑)。

宿題は、一度や二度は放置しておいて、本人に泣きべそをかかせたほうがいいのです。
そうすれば、反応も違ってきます。
しかし、女親はなかなかそれができない人が多いのですね。

放置しておいて、宿題もやらず、泣きべそもかかなかったら?

そのときはまた応用問題として考えるしかありません。

*

ターヤさん

ご心配ありがとうございます。

わざわざコメントを書いてくれるというのは、その人の心の中で何かが喚起されたわけで、書き手としてはうれしく思っています。
具体的には書かなくても、いろいろなケースが想起されて、参考になる面もあります。

とりあえず読むのは楽しいです。
返事は、あまり負担になるようだったら手抜きしますので、大丈夫です(笑)。

今のところ楽しんでいます。

*
H さん

トゲは異物だから、いつまでも痛むのです。
取り去らないといけません。






from. 村松恒平 / 2009/09/14 9:17 AM
村松さま

心に刺さったトゲは、抜いておかないと、いつまでも痛んだり、その部分が固まってしまったり…それはあまり良くない…、とのお返事(コメント)

確かにそのとおりです。トゲを抜くことができたらきっと楽になります。村松さまの立場に賛同します。


from. H / 2009/09/14 6:01 AM
正直、このところ読むにはかなりしんどいコメントが続いているなあと個人的に感じます。

コメントを寄せた方々や、それを読んだ方々の悩みがこれによって解消されるのだろうとは思いますが、それでも読んでいてその文章のエネルギーの強さには気圧されてしまいます。

ブログ開設当初はコメント受け付けをやっておられなかったと記憶していますが、これらのコメントを一身に引き受けて返事をなさっている村松さん、大丈夫ですか……?

投稿者の皆様のご気分を害してしまうような書き込みとなってしまい申し訳なく思います。しかしどうしてもお伺いしたく思い、書き込みさせていただきます。ご容赦下さい。
from. ターヤ / 2009/09/14 12:22 AM
初コメント参加させてください。

ここの所、さまざまな親子関係をリアルに読ませていただいて、振り返って我が子の心を思うと恐ろしくなることがあります。

というのも、私自身は、両親には感謝することは山のようにあっても、恨みの感情はありません。

もちろん思春期にぶつかる事は当然ありましたが、現在に悪影響を及ぼすような言動を親から受けたことはないです。きっととても恵まれているのですね。

でも、自分はわが子にとって果たしてそうであるか…?

自分の未熟な言動が、子供に辛い思いをさせたり、後々「殺したい」という衝動に駆られるほどの恨みを残していないか、自信がありません。

毎日のように、9歳の子供に声を荒げています。

「宿題やった?」
「うーん」
「もう5時よ、宿題は?」
「ハイハイ」
「ちょっと!いつまでごろごろしてるの!もう6時でしょう!」
「ハイハイやるから」
「ちょっと、宿題どうするつもり?もうお風呂でしょ!毎日毎日毎日毎日言わせないで!」
「あーーーーーーー!!もう!ウルサイ」
「なにがウルサイよ!あんた、宿題忘れていったら困るでしょ?それをママに教えてもらって助けてもらってるんでしょ?お礼言ってもらってもおかしくないのに、何でママにキレるわけ?おかしいんじゃないの?」

…どんどん感情的になる自分が抑えられない毎日です。

子供も鏡のようにイライラ興奮してきます。
「私、一日の86%はイライラしてるんだ」
と冗談交じりに言ってきたこともあります。

もちろん子供のことは大好きで、大切で、かわいいです。

「子供に害を及ぼす親」と、
「感謝しか浮かばない親」
は、真っ二つに分類されるものでしょうか?
そうだとしたら、私は間違いなく前者に分類されるでしょう。

それとも、二つに区切りはなく、どの親にもいい部分と悪い部分が混在し、黒から白へのグラデーションのようになっていて、心がけや人としての成長しだいで移動できる…そんな風ならいいのですが。

自信がないです。
愚痴ってしまい申し訳ありません。
from. てっぺい / 2009/09/13 11:35 PM
私も思ったことあります。心の中でね。だから、気持ちすごく近くにかんじます。今まで、私の生活の中で、不都合にかんじたひとすべてをうらみました。このままではどうにかなってしまうと、苦しかった。そしたら、何かが、爆発して一気に体が、浮かび上がったみたいになって、体調が狂ってしまいました。色んな人にとにかく言葉で発信して、殺意についても正直に洗いざらい打ち明けたら(身内です。お医者さんには言えません)、開放されました。今は穏やかになったつもりです。前みたいにイライラがすくなくなった。

苦しくて自分を見失いそうになる時もあるでしょう。よい理解者や聞き流してくれる人がいることでささえられているのかもしれないです。

私は、我慢できない時は、汗をかき体を動かすようにしています。

from. 花 / 2009/09/13 10:56 PM
Hさん

親を恨んでいる人は、たくさんいますね。
はたから見ていても、たいへんな親がいます。

完全な解決はないでしょう。
しかし、心に刺さったトゲは抜いておかないと、いつまでもジクジクと痛んだり、その部分が凝り固まってしまったりする、それはあまりよくない、というのが私の立場です。
from. 村松恒平 / 2009/09/13 8:53 PM
Kさん

女心は、単純なようで複雑なようで……
とりあえず、男性の思惑の範囲からはよく逸脱しますね。
from. 村松恒平 / 2009/09/13 8:37 PM
親が子供の理解者、協力者だとは限りません。

子供を利用したり子供に害を及ぼす親もいる。(意識的か、そうでないかに関わらず)

私は自分の経験からそう思うに至りました。

子供は親を選べない。けれど、子供はそんな家庭でも、生きて成長していかなきゃならない。

子供にとって、それは、とてもつらいことです。


質問者の方はそこを生き抜いてきた。

なんとか成長した今、無理解な親に怒りを感じるのは当然だと思います。


ただ、それが狂気じみた恨みになってしまうのだけは、問題かもしれない。


親と子供が、同じモノサシを持っているとは限らない。
恨んでみても彼らは理解してはくれません。


偉そうな事を書きました。質問者の方、お気に障ったらごめんなさい。

解決できない恨みを抱えて生きるのもまたつらいことです。

質問者の方の気が澄む解決策が見つかるよう、願っています。

from. H / 2009/09/13 7:37 PM
ええ、大丈夫だとは思いますが(笑)

人間の心はどう弾けるかわからないと身を持って知りましたので
母の行動を恐れる気持ちはありますね。

女は複雑です。はい。
from. K / 2009/09/13 7:06 PM
えー、けっこう根深いですね。
殺されないようにしてください。

大丈夫と思いますけど。
from. 村松恒平 / 2009/09/13 6:52 PM
てくてくさん

絵の話…?
from. 村松恒平 / 2009/09/13 6:48 PM
私もいっとき、人を殺したいという思いに囚われました。

うつ病の発症がきっかけで、カウンセリングを受けたことにより、ほとんどそのような想いに、とらわれることはなくなりました。

村松さんのおっしゃるとおり、冷静に判断し、ものごとの真実をきちんとした言葉で置き換えてくれる第三者の存在があったからだと思います。

逆に、私の心の状態が回復して、生き生きとしている娘に「母が嫉妬する」ので、
「私はいつか、母に殺されるのだろうか?」と思うときがありますね。
from. K / 2009/09/13 3:37 PM
みんなの意見聞きたいかな・・・?
from. てくてく / 2009/09/13 3:14 PM
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