INNER LIFESTYLE DESIGN
 〜ナチュラルに生きる方法論序説
現代の呪文
 JUGEMテーマ:

手の小指をぐっと曲げてみてください。たいていの人は、薬指も連動して折れてしまいます。このように連動してしまうことは、バラバラに動くよりも「自由性が低い」状態であると言えます。

「成績が悪いから生きる値打ちがない(あるいは低い)」と考えるのも一つの連動です。
本来、成績と生きる値打ちはほとんど関係がありません。
しかし、自分で「成績が悪い」→「生きる値打ちがない」という言葉の因果関係を作り出してしまうと、これがつねに連動するようになります。

これは「言葉と心」のカテゴリーの第一講です。
大切な入り口なので、よく理解してください。

「成績が悪いから生きる値打ちがない(あるいは低い)」
と同様の因果関係を人はよく作り出します。

「お金がないから幸せではない」
これも一つの「お金がない」→「幸せではない」という連動です。
しかし、お金がなくても幸せな人はいます。
お金があっても不幸せな人もいます。

この人にお金が入ったから幸せになるとは限りません。
中途半端なお金が入ったら、ムダづかいしてしてしまうかもしれません。
大金が入ったら、人を信じられなくなるかもしれません。
あるいは、いくらお金があっても「まだまだ不十分」と満足できないかもしれません。

だから、「お金がない」のと「幸せではない」というのは、本来関係ありません。
テレビで大家族ものなどを見ると、生活費に余裕はなくても楽しくくらして幸せそうです。
幸せでないのは、本人が結びつけてしまっているだけなのです。
(幸せという言葉が何を指すか、ちゃんと考えると、またやっかいなのですが、ここでは便利なので、無批判に使っておきます)

もう一例だけあげます。

「自分は顔がブサイクなので彼氏(彼女)ができない」という人がいます。
これも本人が作り出した因果関係です。
ブサイクでもモテる人はたくさんいます。

しかし、ブサイクなので→モテないと思っている人は、その先にも恐ろしい連動を作り出します。

ブサイクだ→どうせモテない→うつむきがち、消極的になる→ひがみやすく、陰気になる→陰気なので、人が寄りつかなくなる→「ほらみろ、やはりブサイクだとモテない」と連動が強化される→ますます考え方が陰気になる

まあ、こういうサイクルができてしまうのです。



言葉というのは、心に働きかける主要な回路であって、いまに至るも呪文なのです。
自分で自分に呪文をかけて自由性を奪っているのです。
このような呪縛と連動性に囚われた状態を精神における「不自由」と言います。
魔法使いが王子様をカエルにしてしまう呪文がお伽話に出てきますね。
その魔法使いも王子様もカエルも全部自分なのです。

呪文を解くのは、他人にはできません。
成績が悪くて悩んでいる人に、「成績がすべてではない」と言っても聞かないでしょう。
お金がない人に、「お金だけが幸せではない」と言っても、絶対認めないでしょう。
「お金をちょうだい」と言われるかもしれません。
「ブサイク」で悩んでいる人は、心構えを変えるより、整形手術を受けたいと思うかもしれません。

自分で気づくしかないのです。
相対的な価値を自分の全体の価値と連動させてしまうことほど心のエネルギーの流れを歪めて圧迫しまうことはありません。

正しく言葉を使うというのは、死んだような礼儀の話ではなくて、生々しい力学なのです。










言葉と心 / comments(4) / trackbacks(0)
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コウさん

心について考えることのストレートかつシンプルな基礎づけを行っていきたいのです。

基礎さえ知れば、誰でも自分の心ともう少し上手につきあえるのです。

いまミクシィのコラムになったり流行っている断片的な心理学もどきは、人の心をさらに断片化します。
心というものをどんどん矮小化していくのです。

from. 村松恒平 / 2009/08/20 10:38 AM
おはようございます。
毎回ストレートに届く言葉が心地良いです。

「自分で気づくしかない」
常に自分に言い聞かせていることでもありましたので、ズシン! と響きました。
from. コウ / 2009/08/20 7:37 AM
呪文に気づかないと、同じところで考えがグルグルと回ってしまいます。
でも、構造を理解すると、ほどけていきます。
from. 村松恒平 / 2009/08/19 7:59 PM
はじめまして。

「言葉と呪文」の項まるで自分のことだろうか、と思いながら読みました。
なかなか負の連動に自身で気がつくことができない、出来てもまた舞い戻ってしまう。
もどかしさで一杯になるときもありますが
少しずつ、螺旋階段を登るように出口へと這い上がっていきたいと思います。

次回の更新も楽しみにしております。
from. / 2009/08/19 5:07 PM
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