INNER LIFESTYLE DESIGN
 〜ナチュラルに生きる方法論序説
家族の心の膠着5(脳内麻薬)
 家族の心の膠着の第三の段階の話をしましょう。
でも、少し遠くから話は始まります。

かつて、不思議な小冊子を手にしたことがあります。
「拷問の耐え方」という冊子です。
拷問を受けたときにいかに耐えるか、ということをまじめに書いた冊子でした。
戦前に共産党が非合法活動であったときに、特高警察に捕まり拷問を受けることがあったのです。その頃に作られた冊子の復刻版が70年安保の頃にミニコミで出ていたのです。

いろいろな拷問方法が書いてあるのですが、肝心の耐える方法、というのは、「しばらく耐えていると感覚が麻痺してきて耐えやすくなる」という一点張りなのです。

当時はバカバカしいと思いましたが、今考えますと、これは脳内麻薬の働きについて述べているのです。

人は耐え難い苦痛が続くと意識を失いますが、その手前の状態では、大量に脳内麻薬を出して、苦痛を緩和し、破壊的なショックから逃れようとするシステムがあるのです。

人が格闘技をするとき、喧嘩をするときにも、アドレナリンが出て、痛みをあまり感じなくなるといいますね。
そういう緊急時の麻薬分泌システムが人には内蔵されているのです。

じつは精神的な苦痛にも、同じシステムが働きます。
これは、私自身の体験で、若いときに肉親の死と失恋が重なりまして、半年くらい苦悩していたことがありました。
そのときに、かなり自虐的な気持ちになって、自己否定したり、いつまでもウジウジと過去のことを悔やんだりしていました。そうすると、苦しいのですが、その苦しみの底に少しだけ甘美なものがあるのです。
だから、半分無意識に、自分を苦しめるような考えを選び、いつまでも、その傷口を弄り回していたことがあります。

いわゆるマゾヒズムというのも、この脳内麻薬の中毒であるのでしょう。

家族の中である不和のエネルギーが固着し、爆発して、怒声や悲鳴を上げるときに、たいへんな苦痛とともに、その苦痛を和らげたり、興奮を高めたりする脳内麻薬が出ているのです。
そして、意識では全く別のことを考えながら、無意識にこの麻薬の快感に中毒して、いさかいを反復する、ということがあるのです。

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