2012.09.19 Wednesday 23:36
SBAは、まったく体に触れない身体調整法です。
体に手を触れないで、象徴的動作をします。
さまざまな方法がありますが、セミナーで最初に教える基本は「ねじを抜く」という動作です。
気功などは足りないエネルギーを「与える」というイメージがあります。
SBAでは、エネルギーが足りない、ということに不調の原因を見ません。
エネルギー自体は足りています。
ただそれが浪費されていたり、相殺されていたり、あるところは過剰であるところは不足というように調和されていないと見ます。
だから、何かを足し算するのではなく、「抜く」という形でエネルギーの水位を整えるのです。
体に触れないで宙に向かってねじを抜く、それで身体が変化を始めるというのは、とても不思議ですね。
不思議というのは、もともと仏教用語です。
思議するというのは、それについてあれこれ考えること。
不思議というのは、考えてもわからない現象は、そのまま認めておく、というようなことのようです。
SBAの理論は、体系的なものですが、象徴的動作で身体が整って行く、そのいちばん芯にある不思議はいくら理論化しても不思議のままです。
その理論の全体像はとても一息で書けないので、今日は「無接触」ということの意味を説明したいと思います。
【無接触】
なぜ体に触れないかというと、触れる必要がないからです。
肉体に直接触れることなく、磁気的な身体に干渉します。
磁気的身体に伝わった情報が、次の段階で肉体に伝わります。
触れないことのメリットは、
1.確実に磁気的身体とだけ干渉できる。
磁気的身体はとても繊細で独立した領域です。体に触れてしまうと、余計な強い情報が入ります。
たとえば、指圧の場合、指の温度、何本の指が触れているか、指の大きさ、圧の強さ、といったことを体は正確に感知します。触る人に好意や信頼がもてるかどうかでも、違う反応がでます。
そういう知覚しやすい感覚に体は反応しますから、磁気的身体への干渉を純粋に取り出すことができません。
SBAは日常の刺激よりずっと微妙な領域を扱います。
だから、手を触れないのです。
2.触れないからわかることがある
a. 磁気的身体がわかる
全く手を触れないから、SBAによって変化したということがわかります。
ケーススタディが増えることによって、磁気的身体の実体性が理解されていきます。
b. 身体の自然力がわかる
薬品を投与して症状がなくなれば、「薬で治った」ということになります。
SBAは、世の中で最も「何もしない」調整法です。
何もしないからこそ「自分の内側の力でよくなった」ということがよくわかるのです。
以上が
「無接触」
ということの意味の主なものです。